日本経済団体連合会
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社団法人日本経済団体連合会(にっぽんけいざいだんたいれんごうかい)は、日本商工会議所、経済同友会と並ぶ「経済三団体」の一つで、東証第一部上場企業を中心に構成される。
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[編集] 組織概要
2002年5月に経済団体連合会(以下「経団連」)と日本経営者団体連盟(以下「日経連」)が統合して発足した。略称は日本経団連(にっぽんけいだんれん)、または経団連。有力企業が多く加盟しているため、その利害が社会問題に対する見解や主張に反映されている。自民党や民主党に政治献金を行い、政界・経済界に大きな影響力を持った組織と言われている。
[編集] 日経連と経団連
もともと経団連は日本の経済政策に対する財界からの提言及び発言力の確保を目的として結成された組織であり、日経連は労働問題を大企業経営者の立場から議論・提言する目的で結成された組織であり、健全な労使関係を哲学としていた。加盟企業のほとんどが重複しており、また日経連は労使間の対立の収束と共に役割を終えつつあるとの理由から統合されたが、派遣社員の急増は日経連の廃止と重なっている。
2008年米国サブプライムローン金融危機に端を発した世界不況や日本での格差問題、さらには日本での政権交代機運などの課題に対して、経団連として適切に対応できるかどうか注目されるところである。
[編集] 人事一覧
会長については「日本の中心となる産業」の「中心となる企業」のリーダーから選ばれる傾向にある。当然ながら、「中心」の定義は時代によって異なり、かつては重厚長大産業の首脳から選出されていたが、現在は異なる。また、「会長としての適性」、「会長活動に必要な資金を企業が捻出できるか」などを判断の上で決定される。会長は俗に財界総理とも呼ばれる。日本の民間人としては唯一、警察官から身辺警護を受けられる。
なお、経団連会長職はかなり多忙な役職であるため、歴代の多くの会長は就任時に出身企業の会長(もしくはそれに類する役職)に就任し、出身企業の経営自体は社長など後任に任せているケースが多い。副会長については旧財閥系、各産業(鉄鋼、電力、電機など)の業界の中から選ばれる。
- 会長 御手洗冨士夫 キヤノン会長
- 副会長 米倉弘昌 住友化学社長
- 副会長 草刈隆郎 日本郵船会長
- 副会長 勝俣恒久 東京電力社長
- 副会長 張富士夫 トヨタ自動車会長
- 副会長 三村明夫 新日本製鐵会長
- 副会長 渡文明 新日本石油会長
- 副会長 江頭邦雄 味の素会長
- 副会長 佐々木幹夫 三菱商事会長
- 副会長 中村邦夫 パナソニック会長
- 副会長 森田富治郎 第一生命会長
- 副会長 槍田松瑩 三井物産社長
- 副会長 榊原定征 東レ社長
- 副会長 前田晃伸 みずほファイナンシャルグループ社長
- 副会長 古川一夫 日立製作所社長
- 評議員会議長 西室泰三 東京証券取引所グループ会長。
- 副議長 宮内義彦 オリックス会長
- 副議長 谷口一郎 三菱電機相談役
- 副議長 岩沙弘道 三井不動産社長
- 副議長 氏家純一 野村ホールディングス会長
- 副議長 柴田昌治 日本ガイシ会長
- 副議長 大橋光夫 昭和電工会長
- 副議長 鈴木正一郎 王子製紙会長
- 副議長 奥田務 大丸会長
- 副議長 大橋洋治 全日本空輸会長
- 副議長 池田弘一 アサヒビール会長
- 副議長 畔柳信雄 三菱UFJフィナンシャル・グループ社長
- 副議長 佃和夫 三菱重工業社長
- 副議長 岡素之 住友商事社長
- 副議長 長谷川閑史 武田薬品工業社長
- 副議長 中鉢良治 ソニー社長
- 事務総長 中村芳夫
(2007年5月23日現在)
[編集] 歴代会長
| 歴代会長 | 所属企業 | 歴代会長 | 所属企業 | |
|---|---|---|---|---|
| 石川一郎 | 日産化学工業 | 初代 | 諸井貫一 | 秩父セメント |
| 石坂泰三 | 東京芝浦電気 | 二代 | 三鬼隆 | 八幡製鉄 |
| 植村甲午郎 | 経団連事務局 | 三代 | 加藤正人 | 大和紡績 |
| 土光敏夫 | 東京芝浦電気 | 四代 | 桜田武 | 日清紡績 |
| 稲山嘉寛 | 新日本製鐵 | 五代 | 大槻文平 | 三菱鉱業セメント |
| 斎藤英四郎 | 新日本製鐵 | 六代 | 鈴木永二 | 三菱化成 |
| 平岩外四 | 東京電力 | 七代 | 永野健 | 三菱マテリアル |
| 豊田章一郎 | トヨタ自動車 | 八代 | 根本二郎 | 日本郵船 |
| 今井敬 | 新日本製鐵 | 九代 | 奥田碩 | トヨタ自動車 |
| 歴代会長 | 所属企業 | 就任期間 | |
| 初代 | 奥田碩 | トヨタ自動車 | 2002年5月-2006年5月 |
| 二代 | 御手洗冨士夫 | キヤノン | 2006年5月- |
[編集] 最近の動き
- 2005年6月に発覚した鋼鉄製橋梁の談合事件によって、経団連からは、三菱重工と新日本製鐵(新日鉄)が起訴処分となった。それを受けて、経団連内では、西岡喬(三菱重工会長)と三村明夫(新日鉄社長)との処分を如何にするかで難航。結局、更迭等の処分にはせず「謝罪」にて事態を収めたが、これは、以下の要因が、役員の政策決定の場に影響を与え、結果的に「軽い処分」となったものと考えられる[要出典]。
- 現職役員が所属する社の刑事処分は過去にも例があること。
- 新日鉄の三村、三菱重工の西岡とも、社の談合関与を率直に認め、経団連の定例会見でもその旨、説明責任を果たしたと認められたこと。
- 三村は最年少副会長であると同時に、次代の会長候補であり、その芽を摘むことは避けたかったとの思惑があったこと。
- 長年、自民党を中心に政治献金を続け(「自由主義維持の為のコスト」と称しているが実際は資本主義のためのそれである)、「自民党の金庫」と呼ばれた。1993年、リクルート事件などの汚職を理由に一旦は斡旋を中止したが、2004年に再開。2004年度の会員企業の政治献金は、自民党向けが22億2000万円、民主党向けが6000万円。両党以外の他党への献金は無かった(『産経新聞』8月24日号)。
- 以前は、自民党だけでなく野党第一党の民主党と勉強会・懇談会を開催するなど、特定政党への偏りをなくすため「幅広い政党支持」を打ち出していたが、2005年の第44回衆議院議員総選挙では、8月24日、自民党の単独支持を決めた。なお、民主党との懇談会は、支持母体の労働組合(連合)の影響もあり、2004年以来途絶えている。その後、民主党は経団連と距離を置く小沢一郎体制の下でさらに対決姿勢を強めており、2007年の衆議院予算委員会の中で民主党の枝野幸男が、経団連会長の御手洗冨士夫に偽装請負問題で参考人招致を要求した。また、2007年の勉強会・懇談会に小沢一郎は欠席している。なお、2007年の秋の臨時国会において、民主党を中心とした野党連合は、偽装請負の実態解明のため、経団連会長の御手洗冨士夫に再度参考人招致を要求する事を決定した。
- ホワイトカラーエグゼンプション(ホワイトカラー労働時間規制撤廃制度)を「家庭だんらん法」と呼び、実現を促す提言を2005年6月21日にした。しかし、条件付で残業手当撤廃を主張する一方、ドイツ・オランダのような「残業禁止の義務化」には否定的である。
- 上記のホワイトカラーエグゼンプション等、経営側に有利な労働規制の緩和については、全体の福利に適うために市場原理に従うべきと、市場原理の利用を押し出すが、一方で既存企業の経営側に不利に働く「こともある」独占禁止法の強化についてはそれが公正な競争を促進し、市場原理を働かせるために不可欠な措置であるにもかかわらず、反対をしている。
- 2005年12月5日にライブドアの経団連入会を全会一致で承認した。だが、2006年1月16日にライブドアが東京地検に証券取引法違反容疑で家宅捜索を受けたのを受け、時の会長・奥田碩はライブドア入会は時期尚早過ぎたと発言し、今後は経団連入会について基準見直しを行う意向を示した。
- 大企業がバブル期を超える史上空前の利益を上げている中で更なる経済活性化の為に消費税の引き上げと法人税の減税を主張しているが、これらが更なる経済活性化に繋がるかどうかを疑問視する声(野口悠紀雄早稲田大学大学院教授 2006年12月4日付朝日新聞)も出ている。
- 経団連の会長は歴代経済財政諮問会議の議員を務めている。
- 経団連のビル内は省エネのため、始業時間と終業時間を1時間繰り上げてサマータイムを実施している。
- 経団連は環境税に反対している。
- 道路特定財源の現行維持や高速道路建設促進を訴えている。これは、地方自治体などの巨額の財源不足を考えれば、単純な廃止による社会的影響が大きいからである。[1]。
- 2007年9月18日、「消費税の福祉目的化」を名目に当面2パーセント上げ15年以内にさらに3パーセント上げる代わりに、国税の法人税への一本化を図りたいとして法人税の10パーセント引き下げを発表した[2]。
- 2008年6月11日 午後、東京・大手町の経団連会館受付に40歳くらいの男から爆破予告の電話があり、職員30名ほどが自主的に館内から一時避難した。しかし、館内を警視庁丸ノ内署が捜索したが爆発物は発見できず。又、午後3時の爆破予告時刻を過ぎても異常はなかったため悪質ないたずらと見られる。
- 2008年10月14日 「人口減少に対応した経済社会のあり方」と題する報告書を発表、従前の移民受け入れ政策を改めて強調している。しかしこれに対して経済アナリストからはこの政策を疑問視する声が出ている。[3]。
- また2008年のサブプライムローン金融危機不況と円高ドル安の為替変動を受けて、機械産業や自動車産業などの輸出産業が苦境に陥ったため、経団連は政府等に円安誘導を訴えている。
- かつてと比べると政治献金額は5分の1程度であり、大幅に減っている。[4]。
[編集] 政策評価
経団連は、会員企業が政治献金を行う際の政策評価基準となる「政策評価」を年度毎に発表している。税財政など複数の項目に対し、最も評価が高い「A」から最も評価が低い「E」まで、アルファベットでランク分けされているのが特徴である。以前は、共産党などの少数政党の評価もしていたが、最近は自民党と民主党の評価のみを発表している(共産党はこの自民・民主のみを評価する姿勢自体、財界が政治を裏で操作しているとも批判している)。
2007年度の政策評価は、自民党は去年と代わらず高い水準だったが、民主党への評価は6項目で評価が下がるなど、大幅ダウンとなった。特に、民主党の雇用、労働政策には「ホワイトカラーエグゼンプションに絶対反対の立場をとっており、労働者の均等待遇原則や有期契約の規制強化等を盛り込んでいる。」と激しく批判しており、評価も「D」という低いものだった[5]。
また、2007年2月23日に行われた衆議院予算委員会の中で、日本共産党の佐々木憲昭が、経団連が自民党に対し2004年に22.6億円、2005年の25億円の政治献金をしていると述べ、自民党に対する政策評価表の中にある「A」の数と献金額が比例して増えている事から「経団連の言いなりになればなるほど献金額が増えている。官邸が経団連に直接支配されている。」と批判している。
民主党の元代表である岡田克也も、「政策の合致度によって、献金額を決めるのは贈収賄の問題になりかねない、かなりきわどい問題だ。」「経団連という1つの経済界の団体が、そういう形で各企業の政党に対する献金について、いわば介入をするというやり方が、決して良いとは思わない。」と批判している[6]。 [7]。
[編集] 脚注
- ^ 社会的影響の一例としては、自治体から工事を請け負った業者が、発注している自治体の財源不足により、報酬が入らないといった事態である。これは、業者が完成後に報酬を得ている事がある為、突然廃止になると地方自治体が報酬を払えず、業者が手形の不渡りなどを起こし、倒産してしまう可能性があるからである。
- ^ "「消費税を増税し福祉に」 経団連、税財政改革を提言". 朝日新聞. 2007年9月18日 閲覧。
- ^ "日本経団連の移民受け入れ策は亡国の政策". 日経BP社. 2008年11月17日 閲覧。
- ^ "政治献金再考". 独立行政法人 経済産業研究所. 2003年9月7日 閲覧。
- ^ 2007年政策評価の発表にあたって 日本経団連
- ^ 経団連の政策評価――民主党はDと言うならもっと説明を 岡田克也 公式ブログ
- ^ ただし、圧力団体の行動として政策によって行動が変化することは、圧力団体の目的から当然といえる。
[編集] 関連項目
- 法人税
- 日本労働組合総連合会(連合)
- 財界
- 奉加帳方式
- 映像産業振興機構

