韓国の警察

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韓国の警察(かんこくのけいさつ)は大韓民国行政安全部(旧内務部)の管轄下にある警察庁及び地方警察庁等の警察組織である。韓国の警察は国家警察であり、米国式の自治体警察や日本のような半独立的な都道府県警察は存在しない。すべて中央政府の警察庁の指揮命令下にある。この点、日本の警察庁が都道府県警察を指揮監督するだけで、公式の命令権がないのと異なる。このような国家警察形態は日本統治時代の警察制度が南北間の軍事的緊張状態のなかで残存したと見ることもできる。取調べの際の拷問も90年代まで行われていた。最新統計によれば、警察人員総数は約96,000人である。なお韓国警察の緊急通報電話番号は112番。(ただしこの組み合わせは、ダイヤル式電話では間違い電話が起き易い)

目次

[編集] 組織

ソウル特別市に設置された警察庁が警察大学、警察総合学校、中央警察学校、警察捜査研修院、警察病院、運転免許管理団及び1特別市、6広域市、9道に設置された16地方警察庁を統括する。行政安全部(省)に所属する警察庁の内部組織は運営支援課及び警務企画局、生活安全局、捜査局、警備局、情報局、保安局、外事局の7局からなる。また16地方警察庁は全国239の警察署を管轄する。

[編集] 沿革

  • 1945年 米軍政下に警察管理局、各道に警察部を設置。
  • 1946年 警察管理局を警事部に昇格、新階級制度導入。
  • 1948年 内務部(省)の下に治安局、各道に警察局設置。
  • 1967年 各道、主要市に戦闘警察隊設置。
  • 1972年 警察大学設置。
  • 1974年 内務部治安局を治安本部に改組。
  • 1991年 治安本部を警察庁に改編、内務部の外庁となる。地方警察局は地方警察庁に改称。
  • 1998年 上部組織である内務部が総務処と統合され、行政自治部成立。
  • 1999年 蔚山地方警察庁設置。
  • 2007年 大田地方警察庁・光州地方警察庁設置。
  • 2008年 行政自治部が行政安全部に改編される。

[編集] 人員配置

2006年1月1日現在

  • 警察庁  1,499人
  • 警察大学 261人
  • 警察総合学校 131人
  • 中央警察学校 172人
  • 警察病院 483人
  • 運転免許試験管理団  1,036人

[編集] 階級名称

  • 治安総監 1名(Commissioner General)(警察庁長に補職)
  • 治安正監(Chief Superintendent General)4名(警察庁次長、ソウル地方警察庁長、京畿地方警察庁長、警察大学長に補職)
  • 治安監(Senior Superintendent General)(警察庁各局長、ソウルと京畿を除く地方警察庁長、ソウル地方警察庁次長、京畿地方警察庁次長、警察総合学校長、中央警察学校長)
  • 警務官(Superintendent General)
  • 総警(Senior Superintendent)
  • 警正(Superintendent)
  • 警監(Senior Inspector)
  • 警衛(Inspector)
  • 警査(Assistant Inspector)
  • 警長(Senior Policeman)
  • 巡警(Policeman)
  • 巡警試補(Policeman Assistant)(試験採用2年、正式の階級ではない。)
戦闘警察隊

「戦闘警察隊設置法施行令」による戦闘警察巡警の階級

  • 特警
  • 首警
  • 上警
  • 一警
  • 二警

[編集] 戦闘警察隊

韓国の警察には戦闘警察隊と呼ばれる組織が存在する。準軍事組織であり、北朝鮮から侵入した武装ゲリラの殺害・拘束(対間諜作戦)が目的である。

隊員は厳密には警察官ではない。徴兵によって集められ、韓国陸軍で軍事訓練を受けた後、出向という形で警察に勤務する。この者を作戦戦闘警察巡警と呼ぶ。戦闘警察への入隊を徴兵と同等とみなし、希望者を募って試験を行い、合格すると兵役期間中戦闘警察で勤務する義務戦闘警察巡警もある。軍事訓練は陸軍に委託する。

作戦戦闘警察巡警は主に対間諜作戦任務、義務戦闘警察巡警は主に警備・交通外勤・派出所勤務・防犯巡察など警察の補助任務を行っている。

国会警備隊や政府庁舎警備隊にも戦闘警察巡警が多く勤務している。

軍事独裁政権時代には「白骨団」と俗称される私服のデモ弾圧部隊が組織され、民主化運動の弾圧に猛威を振るった。名前は被っていたヘルメットが白かったことに由来している。弾圧方法は非常に過酷で、デモ参加者を殺害してしまうという不祥事を度々起こした。盾には自制のため「忍」の文字が書かれていた。

[編集] 警察教育

前述のように警察大学校(幹部候補生教育)など警察庁運営の専門教育機関があるが、いずれも小規模なものである。このほか、東国大学校をはじめとした4年制大学に警察行政学科が設置され、警察専門教育を行っている。大学院課程まである大学も存在する。ただし、一般の4年制大学の警察行政学科を卒業しても警察公務員試験に合格しなければ、警察官にはなれない。なお、警察公務員の採用は各地方警察庁ごとに行われ、採用者は警察行政学科卒業者も6ヶ月間の基礎教育が課される。

警察庁の採用は大きく三つに分かれ、日本の国家III種にあたる巡警(巡査)採用、警察関連大学の卒業生を対象にした、日本の国家II種にあたる警査(巡査部長)採用、また、日本の国家I種にあたる幹部候補生の警衛(警部補)採用がある。幹部候補生で採用された場合は1年間の警察総合学校での研修を終え、警察大学出身者と同様、警衛(警部補)として入庁することになる。韓国にも日本のキャリアにあたるものがあるが、韓国の弁護士資格を持つ者、および国家公務員採用上級試験に合格し、2年以上の経歴を持つ者だけに資格が与えられ、短期研修を経て警正(警視)に任命される。韓国内にこのようなキャリアは80余名だと言われていて、この中で2005年現在、弁護士出身は29人である。


[編集] 関連項目

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