紀州犬

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紀州犬
Image:Kishu.jpg
英語名
Kishu, Kishu Inu,
Japanese Kishu Inu
別称
紀州
原産国(原産地)
日本和歌山県
各国団体のグループ分類
FCI: Group 5 Section 5 #318
JKC(日): 第5グループ
AKC(米): -
ANKC(豪): -
CKC(加): -
KC(UK)(英): -
NZKC: -
UKC(米): Nothern Breeds
各国団体のスタンダード (外部リンク)
FCIJKC

紀州犬(きしゅういぬ)は、和歌山県原産の日本犬の一種。日本犬としては中型である。

昭和9年(1934年)、秋田犬甲斐犬に次いで天然記念物に指定された。

目次

[編集] 概要

紀州犬は家庭犬としての適性が高く、日本犬の中では柴犬に次ぐ飼育頭数を誇る。

紀伊国(現在の和歌山県~三重県熊野地方)の山岳部、すなわち紀伊山地周辺のイノシシ狩猟や、それに伴う諸作業に使われていた土着犬を品種固定した犬で、現在も近畿地方南部に家庭犬としての愛好者が多い。また、イノシシ狩猟専門の紀州犬のための狩猟訓練所も存在する 和歌山県警察マスコットキャラクターきしゅう君」のモデルでもある。

[編集] 歴史

1934年5月1日、文部省(現・文部科学省)より、紀州犬は文化財保護法に基づく天然記念物の指定を受けた。そのため、紀州犬の産地である和歌山県では紀州犬の保護に注力しており、和歌山市教育委員会では犬種として極めて優良な紀州犬に「優良紀州犬章」を交付し、種の保存に努めている。

[編集] 特徴

紀州犬(白毛)の子犬

すっきりと鼻筋の通った顔にピンとたった三角耳と細い三角目(虹彩は褐色)を持ち、典型的な日本土着犬の特徴を見せるが、尾は柴犬などに多い巻尾ではなくのような差し尾が多い。

短く密な一重の被毛に覆われた体はがっちりした筋肉質で、頭部がやや大きく、と地面に踏ん張る四肢の筋肉は特によく発達している。一見ずんぐりとした頬が豊かな相貌は、精悍さと同時に穏和な印象をも与える。

現在、紀州犬のほとんどはが白い被毛の個体だが、虎毛や胡麻毛も認められている。白色毛のものが多い理由については、薄暗い山林でのイノシシとの誤射を防ぐためとされるが、実際は白が好まれる最近の傾向による部分が大きいとの説もあり、昭和初期頃までは有色犬も少なくなかった。 また元来は白・虎・胡麻のほかに斑毛のものも多く見られたが、天然記念物に指定された1934年以降、毛色の統一が図られた結果、斑毛のものは姿を消した。

  • 体高 - オス49~55cm/メス46~52cm
  • 体重 - オス17~23kg/メス15~18kg

[編集] 特性

ゴールデン・レトリバーの子犬と戯れる姿。温厚な性質のため、他犬種との多頭飼いでも比較的良好な関係を築くことが可能である。

本来の作出目的は、紀伊山地周辺の山村におけるイノシシの狩猟およびそれに伴う諸作業であり、一時はシカ狩りにも用いられた。

優れた犬は1頭でもイノシシを倒すと言われるほどの勇猛さで知られるが、本来の気性は穏やかで忍耐強く忠誠心にあふれた犬種である。そのため、優秀な家庭犬ともなり、小さな子供のいる家庭でも問題なく飼育できる。また、大型動物狩猟犬としての特性上、無駄吠えも少ない。体質は非常に丈夫で手入れもしやすく、遺伝病は少ない。

日本土着犬の一般的特性として、主人に忠実でよそ者を警戒する性質を持つため、番犬に適している。但し、普段はあまり吠えないので、威嚇よりも撃退向きである。もちろん、敵意のない相手に飛びかかることはないが、自分や家族に攻撃を仕掛けてくる人物には一切容赦せず、強靭な顎で食いついてくる。

山地での激しい狩りにも耐えうる体力・持久力を有するため、飼育する場合には十分な運動が要求される。よって、飼育環境は郊外の一軒家や農村地帯が好ましい。

[編集] 狩猟

紀州犬は、紀伊山地に広がる広葉樹林でのイノシシ狩猟のエキスパートとして、何世紀もの間活躍してきた犬であり、祖先は紀元前からいた土着の中型犬とされる。

伝統的なイノシシ狩猟では、狩猟を持った7、8人のハンターと、各ハンターにつき3、4頭の狩猟犬が一つの山の麓からばらばらに森へ入り、音を頼りに追い立てる方法をとる。

通常は、100kg以上の体重と鋭い牙を持つイノシシに中型犬が飛びかかっても簡単に跳ね飛ばされて重傷を負ってしまうため、犬の重要な役目はイノシシに攻撃を加えることよりも、むしろイノシシを一箇所に留めておくことである。犬はハンターが来るまで体勢を低くして遠巻きにイノシシを挑発、イノシシが疲弊したところを狙って、ハンターがとどめをさす。ただし、ハンターが来られそうにない場合など、まれに犬のみで狩りを成功させることもある。

なお、俗説では紀州犬がイノシシを狩る場合、雄がイノシシの前方から、雌が後方から挟み撃ちにして追い詰めると言われる。

[編集] 伝説

江戸時代紀伊国阪本村の鉄砲名人・弥九郎が山道を歩いていると、オオカミが苦しんでいた。そのオオカミを助けた後、弥九郎の家の前にオオカミの子と思われる一匹の子犬がいた。弥九郎はその子犬に「マン」という名を与えて育てた。新宮城主が狩猟を行った際、一頭のイノシシが突進してきたが、マンがイノシシを撃退した。そのため、マンの名声は多いに上がったという。

マンが紀州犬の先祖と伝えられており、紀州犬はオオカミの血を引いているという。また、弥九郎の墓所は熊野観音札所第17番水月山岩洞院三重県南牟婁郡御浜町阪本)にある。

[編集] 地犬

紀伊半島の地犬であった犬種が天然記念物に指定される際、以下の全てが紀州犬として指定された。

[編集] 紀州犬が登場するドラマ・漫画など

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

[編集] 外部リンク