Microsoft Windows CE

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Microsoft Windows Embedded CE
公式サイト: Windows Embedded ホーム
開発者: マイクロソフト
OSの系統: Microsoft Windows CE
ソースコード: Closed source
MS-SSI
最新リリース: 6.0 / 2006年11月1日
対応
プラットフォーム:
ARM, MIPS, SuperH, x86
カーネル種別: ハイブリッドカーネル
ライセンス: Microsoft EULA

Microsoft Windows Embedded CE(マイクロソフト ウィンドウズ エンベデッド シーイー)は、マイクロソフトが開発した組み込み機器向けの32ビットマルチタスク/マルチスレッドリアルタイムオペレーティングシステム (RTOS)。一般にはHandheld PCやPocket PCなどのPDAで使われているオペレーティングシステム (OS) として知られている。1996年11月に発表されている。近年はPNDにも採用されている。今後はMicrosoft Windows Embedded Compactと名称が変更される。

「CE」の名称は家電を意味するConsumer Electronicsの略と言われているが、マイクロソフトによると、「CEは何かしらの略語ではないが、"Compact", Connectable," Compatible," "Companion," and "Efficient."(小さく、つなぎやすく、互換性のある、つきあえる、効率的なもの)の意味合いがある」と説明している[1]

目次

[編集] バージョン

Timeline of Windows CE Development

改良により、機能追加のほか、リアルタイムイベントでの応答速度の向上などが行われている。

  • Windows CE 1.0 (Pegasus)
  • Windows CE 2.0, 2.11, 2.12 (Mercury)
  • Windows CE 3.0 (Cedar)
  • Windows CE .NET 4.0, 4.1, 4.2 (Talisker)
  • Windows CE 5.0 (Macallan)
  • Windows Embedded CE 6.0 (Yamazaki)

4.0以降のコードネームは有名なウィスキーの名前より取られている。

[編集] 概要

Windows 9x系Windows NT系等と共に、Windowsファミリーに属する。パーソナルコンピュータ (PC) 用Windowsと異なりOSのみで一般に販売されることはなく、対象となる装置に組み込んで使用することを前提としている。また、組み込み用OSとしてWindows Embeddedファミリーにも位置する。かつてのPC用のWindows NTのように、複数のCPUアーキテクチャに対応する。

組み込み用という性格上、機器を開発するメーカがその機器に不要な機能は削除し必要な機能のみを選んで搭載することも可能である。このため、利用者からは、Windows CEが搭載されていることを意識することなく使える機器を作ることもできる。業務用専用端末や、セットトップボックス等で用いる場合は、このようにして必要な機能を搭載する。また、実装した機能によって、ロイヤリティが変化する。

必要な機能のみを選択して搭載することができるという特徴を生かして、Windows CEを搭載するPOSレジや、ビデオプロジェクタカーナビ (Windows CE for Automotive)、ゲーム機ドリームキャスト)、ポータブルAVプレーヤー (Portable Media Center)、シンクライアント端末 (Windows-based Terminal、Smart Display)なども存在する。これらにはPDAに見られるようなOSとしてのGUIを実装していないものも多いが、レジでは最近タッチパネルを搭載してボタンと組み込みOSの操作で作業の効率化を図る傾向がある。

[編集] 開発環境

配布するアプリケーションは対象となる機器のCPUに合わせたバイナリを作成する必要がある。対応する主なCPUは、以下のものがある。

  • MIPS系CPU
  • ARM系CPU
  • SuperHシリーズCPU
  • x86 - x86バイナリは基本的にPC上のエミュレータでの動作に用いる。x86 CPUで動作するWindows CE機も存在するが、ごくマイナーである。

Windows CEのAPIは基本的にWindows APIのサブセットであり、このことによる「生産性の高さ」を売りの一つにしている。APIの文字列にはUnicodeを使用する。開発環境は、Visual Studioにアドインする「Windows CE Toolkit for Visual C++/Visual BASIC」という形態での提供や、またVisual Studioと同様の統合環境「eMbedded Visual Tools」に組み込まれた「eMbedded Visual C++/Visual BASIC」といった形で提供されている。特に後者はPDA向けの開発環境として、無償配布または実費でCD-ROM配布されている。

作成したアプリケーションの動作確認は、PC上で実行するCEエミュレータ、またはシリアルケーブルやLAN経由でActiveSyncにより接続したターゲット機にリモートで、それぞれダウンロードして行う。

現在はマイクロソフトの.NET Framework構想に準じた、アプリケーションのプラットフォームの共通化にも対応している。

[編集] PDAでの利用

PDAと呼ばれる製品群にはWindows CEをOSとするものがあり、これらPDA用に必要な機能(デバイスドライバウェブブラウザなど)をマイクロソフトがまとめた製品が「Handheld PC」や「Pocket PC」である。「Handheld PC」や「Pocket PC」はOSを示すものではない。例えば、NECの「モバイルギア」の「MC-R530」という製品の場合は、Windows CE Ver.2.11を搭載した、Windows CE Handheld PC Edition Ver.3.01仕様の製品というようになる。

初期の頃、Windows CEの利用形態の一つとして、携帯用端末での使用が検討され、その結果x86ベースのノートパソコンよりも小型化されたキーボード付きの形状のものと、タッチパネルへのペン(スタイラス)による入力操作を基本とするキーボードを持たない小型のものが登場した。前者を「Handheld PC」(ハンドヘルド・ピーシーH/PC)、後者を「Pocket PC」(ポケット・ピーシー)と呼ぶ。

どちらの場合も、Windows 95以降でウィンドウを「最大化表示」で使用した状態に似たユーザインタフェースとなっており、Windowsユーザであれば、あまり違和感なく操作することができるよう配慮されている。また、携帯用という点を重視し、小型軽量で電池(バッテリ)による長時間駆動が可能である。キーボード付きのものでもペン操作が出来るものが多い。多くはハードディスクを持たず、メモリカードスロットを実装する。

キーボード型やペン型PDAであっても、マイクロソフトが提供する上記のプラットフォームを使わず、Windows CEカーネル上に独自のユーザモード層を構築した製品もある。カシオのl'agenda(ラジェンダ)、NTTドコモのポケットポストペットやシグマリオンIII、日立のNPD-10JWL/20JWL、auのトリコメール、サイバーバンクジャパンのPC-EPhoneIIなどがこれに当たる。 その理由として、GUIを独自実装することでロイヤリティを下げられることが挙げられる。また、キーボード型の製品ではH/PCの開発が既に終息していること、ペン型の製品ではARM以外のCPUのサポートを中止したことも挙げられる。これらの機種の一部では、足りないモジュールを独自に補完してPocket PC用などのアプリケーションを動作させる試みが、ユーザーの間で行われている。

[編集] キーボード型製品名称の推移

Handheld PC 1.0
1997年6月25日発表。Windows CE 1.0ベース。
Handheld PC 2.0
1998年3月11日発表。Windows CE 2.0ベース。
Handheld PC 3.0 (Handheld PC Professional Edition)
1999年2月22日発表。Windows CE 2.11ベース。
Handheld PC 2000
2000年10月10日発表。Windows CE 3.0ベース。

[編集] ペンオペレーション製品名称の遷移

Palm PC
1998年に発表した際の名称。
Palm-size PC 1.1
1998年12月3日発表。Palm OSと酷似するということで改称。白黒インタフェース。(読み:パームサイズPC)(略称:PsPC)
Palm-size PC 1.2
1999年2月22日発表。カラー表示対応。
G-FORT・カシオ製 2000年
Pocket PC (2000)
2000年7月13日発表。Windows CE 3.0ベースになったことを機に改称。ウェブブラウザ (Pocket Internet Explorer)、ファイルエクスプローラ搭載。左下にあった「スタート」ボタンが廃止され、左上のプルダウンボタンからタスクを開く形態となった。プラットフォーム準拠のアプリには終了ボタンが付かなくなった。(略称:PPC)
Pocket PC 2002
2001年10月5日発表。Windows XPに準じた インタフェースを採用し、若干高速化した。これ以降はARM系CPUのみをサポートするようになった。アプリに終了ボタンが付くようになったが、実際には終了せず、Windowsの最小化ボタンに近い。
Pocket PC 2003
2003年6月30日発表。Windows Mobile 2003 software for Pocket PCが正式名称。Windows CE.NET 4.2ベース。
Pocket PC 2003 Second Edition
2004年7月6日発表。Windows Mobile 2003 Second Edition software for Pocket PCが正式名称。VGA画面をサポート。
Windows Mobile 5.0
2005年8月23日発表。インタフェースを若干変更。Officeアプリケーションの機能向上。Windows Media Player 10 Mobile搭載など。.NET Frameworkのサブセットである.NET Compact Frameworkの実行環境が搭載されている。(略称:WM5.0)
Windows Mobile 6
2007年2月12日発表。インタフェースを刷新し、Vista風デザインとなる。Officeスイートを改良。HTMLメールサポートしWindows Live Mailに対応。このバージョンからWindows Mobile StandardとWindows Mobile Professionalの二つのエディションに分けられる。期待されていたCE 6.0カーネルの搭載は見送られた。バージョン番号はCE 5.2。

Pocket PC2002以降はARM系CPUのみサポートされている。

[編集] PDAの発展と終息

H/PCについては、かつてはNECの「モバイルギア」、シャープの「テリオス」、日本ビクターの「インターリンク」、日立製作所の「ペルソナ」、ヒューレット・パッカードの「ジョルナダ」、NTTドコモが販売する「シグマリオン」などの機種があったが、いずれも生産を終了している。マイクロソフトもH/PC向けの製品をリリースしておらず、H/PC市場は事実上終息している。

Pocket PCについては、国内メーカではカシオ計算機の「カシオペア」や東芝の「GENIO e」、NECの「ポケットギア」、富士通の「Pocket LOOX」、NTTドコモが販売する「muséa」等がある。この他に、ヒューレット・パッカード(旧コンパック)の「iPAQ」やデルの「Axim」など海外メーカー製品もあり、かつては選択の幅も広かったが、現在では、各メーカとも法人用途向けに注力するようになったことや、通信販売でのみ販売する手法に切り替えたこともあり、店頭でこのタイプの端末を見ることも少なくなっている。

携帯電話の高機能化がPDA全体の販売数が減少した一因、という意見もある。 Windows CEも近年ではスマートフォン向けのWindows Mobile for Smartphone(日本未発売)やWindows Mobile for Pocket PC Phone Editionというバージョンを出し、携帯電話へのシフトを強めている。

[編集] PDAの現状

[編集] 日本国内でのスマートフォンへの採用

[編集] Windows Embedded CE 6.0

次世代バージョンとして、Version 6.0が開発された。5.0までは、プロセスには32MBのメモリスロットが割り当てられ、1プロセスあたりに許されるアドレス範囲は32MBに制限されていた。6.0ではこの制限が2GBまで広げられ、また従来32個しか無かったスロットが32000個まで拡張される。これにより大量のメモリを消費するアプリケーション(例えばカーナビゲーションシステム等)が実現可能になる。 またカーネルは上位2GBのアドレス空間に置かれ、従来ユーザープロセスだったGWESファイルシステムデバイスドライバはカーネル空間に統合される。これにより従来プロセス切り替えオーバーヘッドがAPI呼び出しに伴っていたが、これもシステムコールという形になり高速化される。特にネットワークへのアクセス速度は大幅に高速化されるとしている。

[編集] 関連項目

[編集] 脚注

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  1. ^ The Meaning of "CE" in Windows CE, マイクロソフト, 2002年9月3日

[編集] 外部リンク