屍姫
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
![]() |
| ウィキポータル |
| 漫画作品 |
| 日本の漫画作品 |
| 漫画家 |
| 日本の漫画家 |
| 漫画原作者 |
| 漫画雑誌 |
| カテゴリ |
| 漫画作品 |
| 漫画 - 漫画家 |
| プロジェクト |
| 漫画作品 - 漫画家 |
『屍姫』(しかばねひめ)は、『月刊少年ガンガン』に連載中の漫画作品。
作者は赤人義一。同名の読み切り作品が3本、連載前に掲載されている。
2008年10月より『屍姫 赫』(シカバネヒメ アカ)のタイトルで、テレビアニメ化された[1]。
さらに、2009年1月より、テレビアニメ第2期『屍姫 玄』(シカバネヒメ クロ)のタイトルで、放送が決定された。
目次 |
[編集] あらすじ
強い未練によって動く死体 - 屍(しかばね) - を狩る屍の少女たち、それが屍姫。彼女たちは大元帥系真言密教「光言宗」の僧侶と契約を結び、屍を殺し続ける。彼女たちが屍を殺す理由、それは「光言宗」と結んだ3つの戒律(ルール)の為。その戒律とは、
- 108人の屍を殺せば天国へと行ける。
- 一度選んだら途中退場は出来ない。
- たとえ殺されても文句は言わない。
人を殺す屍と、屍を殺す屍姫。両者の戦いは激しさを増していく。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。 →[記述をスキップ]
[編集] 用語
[編集] 屍
- 屍(しかばね)
- 未練と妄執によって動く死体の総称。いわゆる「ゾンビ」や「リビングデッド」と同義であり、多くの場合、生きている人間を襲う。その生命力は強く、呪いの核となっている脳を粉砕するか、身体を完全にバラバラにするなど、再生力を越えるダメージを与えないと「死なない」。生前の知性こそ存在するが、生前は凶悪犯であったりと危険な性格を持つ者が多く、また屍となった時点で理性を失い、殺人を楽しむと言った狂気に支配されるものが多いため、大半は目先の欲望に従い行動する。
- 一般に屍が生息する場所は死んだ所や未練に関する所であり、これを応用して光言宗では遺留品に宿った未練から屍を探索すると言ったことも行っている。また、屍が好む場所としてあまりに多くの人間が死に、人が寄り付かなくなったために穢れた土地「忌土地」が挙げられ、その場にある屍に力を与えることもある。さらに、特定の場所に常駐する屍も存在し、その場合は壁抜けなどの特殊能力を持つこともある。
- 通常は7-8年で自然消滅するが、稀に強い未練を「性(さが)」という思想に変質させて時間に抵抗する個体が存在する。故に「性」を持つ屍の危険性は大きい。彼らはある程度物事の筋道をわきまえているため、短絡的行動を取ることがないが、同時に自らの性を最優先するためである。
- 屍は個々の抱く行動原理「未練」にしか興味がなく、協調性にも乏しい存在であるため、大半は単独行動が主である。ただし、同時期に同じ場所で死ぬことによって未練を共有するか、強力な未練を持つリーダーに率いられることによって、一部の屍は「群れ」と呼ばれる集団を形成していることもある。
- 呪い憑き
- 「呪い」と呼ばれる特殊な能力を備えた一部の屍のことを指す。屍の妄執によって、時になんらかの物質を媒介する事によって、通常では考えられない物理的現象を引き起こす。後述の座壇にも言える事だが、触媒を得ることによって、呪いの効力は増大する。
- 呪いは屍の「未練」が限界を越えることで発現するものであり、前述の「性」を加え、呪い憑きは通常の屍に比べ、遥かに強力である。また、呪いは個々の屍の未練によって発現するものが異なる。代表的なものに対象と縁を結び、受けた傷を数倍にして返す「共有」、多くはマンションの一室と言った規模の異空間を作り出し、対象を閉じ込める「陣地」など多種多様なものが存在する。
- ヒトガタ
- 「大群」が「死の国」建国のために、死体に死霊を詰め込み作成した人にあらざるモノ。性格の近い屍に比べ生命力に劣るが、中身の怨霊は不滅であるため、死体を乗り換え復活する。最大の特徴として縁(後述)を持つことが挙げられるが、人間とはかけ離れたモノであるため、縁は悪縁である。
- まったく道徳心に欠けた存在であり、社会に溶け込みながら犯罪行為などを積極的に行い、また消滅する際にも悪意を撒き散らすため、光言宗本山「山磨市」を忌土地化する上で格好の存在であった。総数として120体ほど生産されたようだが、最終的には生産を行った「七星」自らの手により、すべて消滅させることを見越されていたようである。
- 大群(おおぜいのけがれ)
- 強力な屍をリーダーとする謎の一団。他の屍の集団や、道を踏み外した人間の呪術者達も組織に組み込んでおり、数多の不死王を抱えるその有様はまさに質・量ともに史上最大の屍の群れといえる。転生なき世界=死者の国の建設を目的としている。
- 七星(しちせい)
- 体に北斗七星を模した7つの星が刻まれた屍たちの集団、七名の極めて強力な屍で構成されている。一年半前、星村家の人々を皆殺しにし、主人公マキナの運命を変えた者たち。マキナにとっては不倶戴天の仇敵。特に明確な結果を求めて動いているわけではなく、光言宗からは「病のように現れ殺し、霧のように消える群れ」と認識されている。「大群」に組み込まれ、彼らと共に殺戮を行なう。
- 屍に信奉者を持つ、数少ない群れの一つ。その実体は実質的指導者である「狭間」が頂点に立つ「北斗」を屍の「あるべき姿」として知らしめんがための広告として創った群れである。「北斗」によって多くの屍を引き寄せる一方で、七星の徴を与えられた個々の屍もまた強大な未練「性」の持ち主であり、その実力は高い。
- 大群内では知と「理」を兼ね揃えた群れとも見なされており、「狭間」の定めた指針の下、各個の「性」を最優先しつつも、理的な活動を行っている。
- 棺
- 正式名称は癲棺(クルイヒツギ)。「大群」が「死の国」建国のために百八人分の末期の血を詰め込み作成した箱。また、それ自体が「未練というエネルギーを詰め込んだ電池」と言えるものであるため、呪い憑きにとっては増幅器としてあらゆる方向に使用できる規格外(特級)の媒介である。よって、王復活の儀式や戦闘の際にも流用された。数を含め、二十八宿にちなんでいるとされる。
- 棺を持つ屍はそのまま「棺持ち」と呼ばれ、上下の区分けが曖昧な「大群」の中でも上位者となっている。現在確認されている「棺持ち」は5人の教主及び、教主の配下に当たる「七星」とヴラウプニル、都合上「棺」を持っていた赤紗の13名。
- 大神殺し(たいしんごろし)
- ギリシャ神話などに稀に出現する特殊な子宮を持つ女の事。代表例としてはテティスが挙げられる。父親となった個体を超える個体を生み出せる能力を持っており、本来なら何百世代も経なければならない生物の進化を、わずか一世代で行なうことが出来る。大群はこの能力を利用して王を最強最高の状態で甦らせようとした。元は骨だけしかなかったが(アイギスが来日時に運び込んだ)、ロギアが200体以上の死体からパーツを選り分け、内臓にいたるまで完璧に付肉し、復元した。王の復活と共に破壊された。
- 死の国
- 大群の最終目標。実現した暁にはすべての死者がことごとく屍と化し、際限なく死者に力を与え続けるとされる。いわば実現するのは輪廻転生の存在しない世界であり、この屍のみに都合の良い理想を掲げたことによって、本来まとまるはずのない「大群」を成立させたと言える。
[編集] 屍姫
- 光言宗(こうごんしゅう)
- 大元帥(だいげんすい)系真言密教の一派。信徒数は約600万。空海の流れを汲み、1100年の歴史を誇る。象徴する図案として、「三色巴紋」を採用している。教義に従い、屍姫を使って屍を狩っているが、僧侶の中には屍姫を「死に迷った者」「悟りに最も遠い存在」「穢れ(けがれ)」として見る者も多い。本山は愛知県山磨市。
- 指揮系統が上意下達型の厳然たるピラミッド型組織となっており、それぞれ上位から大僧正・権大僧正・僧正・権僧正・少僧正・権少僧正・大僧都・権大僧都・僧都・権僧都・少僧都・権少僧都・大律師・律師・権律師……、という僧階が定められている。
- 屍姫(しかばねひめ)
- 光言宗が未練ある死体を使って作った『屍』殺しの少女たち。畏怖と憐憫と侮蔑と嘲笑を込めて『屍姫』と呼ばれている。「姫」の名の通り、現在まで女性しか確認されていないが、それは屍姫を作り出す術法が「光言宗の開祖が亡くなった一人娘の為だけに作り出した術」で、その元の対象(娘)の性別・年齢・星の巡りなどが近い死体でなければ効果を持たない不完全な術であるため。
- 光言宗の僧侶の一人と契約しており、契約者から離れると回復能力が下がったり、契約者の死が自身の死と直結しているなど、通常の屍とは異なる点も多い。第三者が屍や屍姫に触れると、自分の死に顔が見えてしまうという現象が起きるが、一定期間で直る。
- 術法の効果により、人間らしさと屍の頑強さを兼ね揃えており、その点が「屍」と「屍姫」を分かつ境界となっている。
- 切断された四肢すら即座に接着可能な高い再生能力によって、本来なら筋骨の断裂で得ることの出来ない人間の限界筋力を完全な形で引き出せ、薬や毒が効きにくいという特性も持つ。さらに、空腹にはなっても餓死することは基本的にはなく、水のみで生存することも可能である。
- 光言宗には教主たる大僧正の「屍姫を集中させることは不吉を自ら呼び込むのと同義」という詔勅があり、その為、屍姫が他の屍姫と共闘することは少ない。極めて稀に「呪い」を持つ屍姫も存在するが、その扱いは光言宗内でも慎重を持って行われている。
- 契約僧
- 屍姫と契約を結んだ光言宗の僧侶の事。僧階が大僧都以上の者にしかなる事は許されない。人数は光言宗全体で約90名。
- 守護
- 光言宗が対屍戦用に各都道府県に配置した上級僧兵の事。人数は50名。それぞれ1人から5人の契約僧を部下として率いている。
- 樒(しきみ)
- 屍に効果のある数少ない毒草の一つで、対象を麻痺させることが出来る。屍に植えつけ、精気を吸い上げるよう品種改良した物も存在する。
- 神丹酒(ソーマ)
- 光言宗特製の肉体強化薬。銃弾の動きにも対応できる屍に拮抗できるなど、効果は強力だが持続時間はそれほど長くなく、副作用も強い。ちなみに神丹酒のラベルデザインは田神景世がしているが、それは本人の趣味を反映したものであるため、センスはかなり悪い
- 座壇
- 僧兵自らが座主(領主)となった儀式壇の中で経典(または法具)を使用し、僧を守護する星や神々の力を一部借り受け奇跡を行う儀式で、光言宗僧兵が行う術式最強の戦闘術。代表的なものに赤紗の奇想蓮華(キソウレンゲ)、莉花の金爪異掌(コンソウイショウ)がある。
- 法具
- 僧兵が座壇を使用する上で用いるシンボル的な器具、仏具。持った神秘性によって、特級~9級までの10段階のランクが存在する。
-
- 光言宗偉家十聖(こうごんしゅういかじゅっせい)
- 光言宗開祖の高弟十人の末裔で、神生(かみう)・紫央(しおう)・高峰(たかみね)・荒神(あらがみ)・土門(つちかど)・葵・総角(あげまき)・標(しるべ)・宮宮(ぐうみや)・星村(ほしむら)の十家。いずれも高位の優秀な僧を排出してきた
-
-
- 屍法姫教典(しほうききょうてん)
- 偉家十聖の家に代々引き継がれてきた秘奥。「未練ある死体」から「屍姫」を作り出す技術が記されており、光言宗最大の禁忌であると同時に最大の秘儀でもある。この教典の独占こそが、十聖を他家と隔絶する象徴であるという。
-
- 縁
- 人と人を繋ぐ、目に見えない繋がり。運命や宿星と同義。屍姫と契約僧の縁は生命のエネルギー「霊気(ルン)」をやりとりするパイプの役目をしており、契約僧が死ぬと縁が絶たれ、屍姫の能力は激減する。この縁を感覚的に掴むことが契約僧の第一条件であり、縁を辿れば離れた場所にいる相手の居所も探知できる(屍姫の方から探知することも可能)。
- 縁切り
- 屍姫は生者とは異なり、結べる縁に限りがあるため、最も強い縁(=契約僧との縁)以外の縁を切り捨てなければならない。その際に行われる儀式の総称である。
- 結縁灌頂(けつえんかんじょう)
- ZENBU NOSE(ゼンブ ノセ)
- 魔法少女(巨乳ネコミミセーラーメイド)。「屍姫」の世界に存在する魔法少女アニメ、またその主人公の名称。
- あらすじは、何の特徴もないごく普通の女子高生である主人公「無色透子(むしょく とうこ)」がある日萌え星の力を得て、多重萌え属性魔法少女「ZENBU NOSE」に変身する力を得て、敵を倒していくと言うものである。
- 各話に登場する敵にはそれぞれ異なった萌え属性の弱点が設定されており、「ZENBU NOSE」はその属性を自分に上乗せすることによって敵を倒していくが、次第に属性は自身の許容量を越えた「全部乗せ」状態になっていく……。
- そして、迎えた最終回では自身の萌え質量が限界を越え、臨界点を達してしまうことを知り、地球を守るため自ら太陽に突入するという『鉄腕アトム』を彷彿とする終わり方をする。作者曰く、萌えに警鐘を鳴らす内容でもあったとのことである。
- 近畿限定のフィギュア、オルゴールの共鳴箱などグッズもあり、光言宗内にも景世や鉦近などの確固たるファンもいる模様。
- ライバルは呪術闘士(貧乳しっぽツインテールエルフナース体操服)THUYUDAKU FULLSET(ツユダクフルセット)。
[編集] 登場人物
声は、テレビアニメ版における声の出演者。
[編集] 光言宗
[編集] 屍姫と契約僧
- 星村眞姫那(ほしむら まきな)
- 声:秋山奈々
- 連載作品及び読み切り3作目の主人公。光言宗開祖の高弟十人の家系である『偉家十聖』の一つ、「星村」の娘であり、優しい父母の下で何一つ不自由なく育ったが、「七星」に襲われ、家は断絶、自身も八つ裂きにされ殺されてしまう。その際に、屍姫としての素養が認められたため、かねてより親交のあった景世に身請けられ、彼の屍姫となる。戦闘に赴く際はジャケット型のセーラー服を身に纏い、武器としてMAC11サブマシンガンをよく使用する。
- 飾りより実用性を重んじ、質実剛健を地で行く性格で、かなりのリアリスト。嘘やごまかしのなく、ハッキリと物事を断じるその言葉は無愛想で冷たい印象を他者に与えがちであるが、反面率直で爽やかと言える。また、戦場を離れた彼女は情に厚い一面を多く見せ、信頼する人には一途で純情な年頃の少女らしいところを多く見せることも。
- 一方で、屍との戦闘に当たっては一切の油断も容赦もなく、敵を滅する冷徹さを持っている。敵を倒すためならば、自ら傷つくことを恐れず、時には敵の懐に飛び込む「覚悟」も持ち合わせる。その由縁とは、彼女の未練である「七星」への復讐心に他ならない。よって、彼女は108の屍を越えた地になど興味はなく、ただ七星を討つためにのみ邁進する。それはかつてあった幸せの記憶を取り戻し、戦いの中途で散った戦友である景世の姿を無価値なものとしないためである。
- 景世の死に際しては強く悲しみ、一時は戦う理由さえ見失ってしまったが、「七星」狭間との戦いの中で再び屍姫として戦う道を見出す。だが、景世を想う心はそのまま彼への未練へと転じ、「縁切り」の儀式にも失敗してしまう。その未練は「呪い」に変質し、それに魅入られた彼女は、景世に託されたオーリのことも冷酷なまでに突き放した。
- しかし、ヒトガタとの戦いの中で、オーリにかけられた言葉、捨て身の行動によって、彼が景世を過去のものとせず、景世を想う気持ちは自分と同じだと分かち合った。そして、共にその「呪い」を宿したままに再び戦うことを誓う。なお、彼女の「呪い」とは具体的に四肢も瞬時に再生する超速回復と爆発的な筋力強化である。その呪いは対七星に特化したものであり、現に雷輪に続いて重無と、2名の七星を葬っている。ただし、その分契約僧にかける負担は非常に大きく、「霊気」を急速に奪い、下手を打てばオーリの命を奪いかねないほどリスクが大きい。
- 実は出生時には双子のきょうだい(男女は不明。アニメ版では黒白という名前)がいたが、彼女のみが生き残ったらしい。
- ほとんどの場合、彼女の名前の表記はカタカナの「マキナ」であり、漢字の「眞姫那」で書かれることはめったにない。
- 田神景世(たがみ けいせい)
- 声:藤原啓治
- 依海市・八名津市地区の守護を務めるマキナの初代契約僧。僧階は少僧正。
- 幼少の頃、両親を亡くすが、「田神」が「星村」の分家である縁もあり、マキナの父である星村天遣(-てんけん)の世話の下で育った。中学卒業後は、光言宗傘下の高校、短大を卒業後、本山に入り本格的修行を開始する。後、10年前から、長く放置され荒廃していた『世空寺』を住職として立て直す一方、光言宗系児童福祉施設『大麟館』の管理・運営を行ってきた。
- それらが軌道に乗ってきた頃、屍へとなりかけたマキナと再会を果たす。彼女は怒りと未練に身を焦がし、放置すれば屍と化していたため、半ば苦渋の決断を下し彼女の契約僧となる。元々突発的に契約僧となったため、術法や座壇について専門的な教育を受けておらず、座壇も所有していない。そのため、彼の戦闘は恵まれた体格を活かした近接戦が主で、神丹酒や経典等と言った多種多様な法具や道具を利用した体への反動が強い無茶な戦い方が多い。
- ただ、度々怪我をこしらえては帰ってくる彼であるが、日常においてはバカをやってばかりの生臭坊主に見えないこともない。茶髪にサングラスと言う僧侶らしくない姿に加え、大麟館の子ども達に変なことを教えたり、オーリにエロ本のコレクションをこっそり進呈したり、「ZENBUNOSE」の大ファンであったりと、その例は枚挙にいとわない。あと、巨乳好き。
- もっとも、それは周囲に対するいたわりや人情に満ちた上での態度であり、聖職者としてもきっちりとした死生観を持っている。マキナに対しても、光言宗としての理でなく、一人の人間として接するなど、包容力のある大人としての態度を見せ、その信頼関係は極めて強い。
- 「七星」雷輪との戦いに辛うじて勝利したものの、「棺」を破壊されたため本腰を入れてきた赤紗と死面の策にかかり、瀕死の重傷を負う。死を覚悟した彼は大切な人々とマキナを守る為、オーリにマキナとの契約を譲渡し息を引き取る。それは最後まで「家族」を想ってきた彼にとっては苦しい決断だったが、それでも死に際して彼らを見つめる顔は穏やかなものを保っていた。彼の死によって、いかに多くの者に涙を流させたかが彼の影響の大きさを偲ばれようものである。
- 花神旺里(かがみ おうり)
- 声:羽染達也、小林由美子(少年時代)
- 幼少の頃に景世に拾われ、景世の寺『世空寺』の隣にある児童福祉施設『大麟館』で育てられた少年。寮を出てからは肉体労働系のバイトをしつつ、近隣の古いアパートで一人暮らしをしている。不器用で、何かと貧乏くじを引く日常を送っているが、反面誠実で責任感が強く、誰からも好かれる人柄の持ち主。本人も自覚して諦めるほど極端に運が悪く、自販機でおしるこを買おうとしたらなぜかホットのコーラが出てきたりとあり得ない事態に遭遇することも多いらしい。
- 拾われた当時は、親の存在や道具の使い方が記憶になく、感情を「知らなかった」などその出生は謎に包まれている。しかし、飼っていた猫の死と、景世の思いやりを切っ掛けに初めて涙を流し、以後は人間らしい感情を表すようになった。普通の人間は全て眠ってしまう誘眠香が効かないなど常人とは違う「何か」を持ち、黒猫や「大群」いわく「死を呼ぶ不吉」。実は「奇縁」なる数奇な運命の持ち主で、前述の運の悪さや「大群」等から向けられる興味はそこに起因するらしい。予測不明で、持ち主の心持しだいで自在に変化するという星の下に生まれた彼は「七星」にも、マキナと共々に「敵」と名指しで布告された。
- 16歳の誕生日に、不用意な行動を取った事によって死面の罠にかかり、操られての上のこととは言え、景世を刺してしまう。正気を取り戻した後、瀕死の景世から契約譲渡され、新たにマキナの契約僧となった。景世のことは長く「アニキ」と呼んで慕っていたが、目の前で大切な人を失う無力感を知り、それを自分にも他人にも味あわせないことを決意。光言宗に入信し、マキナと共に戦う。
- 契約僧としては新米中の新米なため「座壇」はおろか法具の扱い方まで手探り状態の危なっかしい彼であるが、多くの人々に支えられ、日々努力を重ねている。
- 自他共に認めるあんこ党で、あんころもちに至っては放っておくといつまでも食べており、時々チョコシェイクをかけて食べるほどの好物らしい。さらに、自宅には尊敬するアンコ職人オスマン・アンコンのポスターまで貼っている。
- マキナと同じく、名前の表記は大概カタカナ(ただし「オウリ」ではなく「オーリ」)である。
- 黒猫
- 声:堀江由衣
- 人の言葉を語る不思議な黒猫。他の人間には見えず、その姿と声はオーリにしか見えないし、聞こえない。ただし、神生真世はその存在を感じ取っており、また「七星」忌逆と対面した際には、その存在を看破された上で、頭を叩き潰されている。
- 黒猫もまた、オーリを「死を呼ぶ不吉」と呼び、彼を屍との戦いの場に導き、時には助言をする。登場した当初は普通の黒猫の姿だったが、人語を語るようになってからは右目が人の口のようになった。
- 荒神莉花(あらがみ りか)
- 声:千葉紗子
- 偉家十聖の一つ「荒神」の出身で、高峰の副官を務める女性。
- 物腰が丁寧というよりも堅く、自分より僧階の低い景世にも敬語で話すなど、生真面目な様が見て取れる性格。若くして権僧正という高位に上ったことを、実家「荒神」の力と卑下することもその表れである。一方、結構感激屋で涙もろいところがある。
- 彼女は幼い頃から、多くの契約僧を輩出してきた「荒神」の一員として様々な修行をさせられ、自由のない生活を送ってきた。そんな中、小学5年生の時に出会った早季が唯一の友達だった。しかし、早季に対して何をすることも出来ず死なせてしまったと、自責する彼女は早季を屍姫として、再会することを決意する。彼女はそれから髪を伸ばすことを止め、10年の修行の後、冷凍保存していた早季の死体を屍姫としたのである。
- 彼女を屍との戦いに駆り立てる理由は十聖としての責務だけでなく、親友である早季と共に在るためでもある。同門の出である景世のことはかねてより慕っており、彼を殺した「大群」のことを強く憎む。そして、現在は残されたマキナとオーリの世話をしたりと彼女らのことを何かと気にかけている。それも彼女の責任感の強さと心細やかさが見て取れる一例である。
- スタイル抜群の美人であり、サイズFの巨乳は自分の屍姫である早季にとっては格好のいじりネタである。そのためか、公的な場では袈裟でしっかりと服装を固めているに関わらず、戦闘において決意の現われかショートパンツにビキニ風の下着、その上に羽織だけと際どい服装に身を包む。
- 「荒神」の家は医療技術に長けており、彼女自身も優れた医療技術を持つ。普段は大学院に在籍する傍らで本山の専属医師として常駐し、契約僧や屍姫の治療を行っているが、戦闘時には切り札として「荒神」の医療技術を最大限に高める鉤爪状の法具「金爪異掌(こんそういしょう)」を右手に装着、同名の座壇を展開する。メスのような長い爪と、大木をも切り裂く極細の糸を使って攻撃し、糸は相手の体内に潜り込むと、自分の神経のように自在に操る事が可能。
- 天瀬早季(あませ さき)
- 声:菊地美香
- 莉花の屍姫。契約僧である莉花でも手を焼くほどの毒舌家。莉花の巨乳や性格をネタにしてからかっている。見た目は幼いが戦闘能力は高く、双刃の長柄斧(アニメでは巨大なハンマー)を武器として莉花とのコンビで戦う。お菓子が大好物。
- 生前は莉花の親友だったが、土蔵で二人で花火をしようとした際の事故で全身に大火傷を負い、死亡した。しかし屍姫の才能がある事が分かった為、その死体は冷凍保存され、10年後に莉花の手によって復活。莉花には生前以上の友情を感じており、どんな相手からも彼女を守ると誓っている。
- 送儀嵩征(そうぎ たかまさ)
- 声:川島得愛
- 読み切り2作目で初登場した、黒縁眼鏡をかけた少年。2年前、実家である送儀家が代々伝えてきた少僧正の世襲僧名の1つ『弦拍』を継いだ。しかし、本人は光言宗についての事情もよく分からないまま、弦拍の力を欲したイツキによって、なかば強引に彼女の契約僧にされてしまう。
- そのような事情から窺い知れるように読み切り版では普通の少年だったが、それからはイツキと共に修練を重ね、守護就学寺を首席で卒業、現在は天才と称えられ、光言宗最精鋭の武闘派僧侶としてその名を轟かせる身となっている。
- 本編には景世の死後、師である梅原の推薦により、彼の後任として依海市・八名津市地区の守護役に就任した際に登場し、この際に「弦拍」銘を正式に継承した。なお、彼の記録である19歳での守護就任は歴代2位タイとなる。その履歴には確かな実力と覚悟が裏付けされ、かつて救えなかった人々への思いと、イツキへの想いによって成り立っている。
- 結縁灌頂の結果、観世音菩薩の加護を得た彼専用の法具は弓矢であり、冴えない眼鏡に似合わない高い視力と洞察眼という恩恵を得ている。そのため、戦闘においては鏃に真言を刻まれた矢を、時には同時に数本も放ち、イツキを後方からサポートする役目が主である。また、数々の法具を用途に応じて使いこなす確かな力量を持ち合わせる。なお、「弦拍」継承のもう一つの必要条件として彼も座壇を得ており、「六道調伏(りくどうちょうぶく)」の名を持つそれを切り札として持つ。矢を高速で連射し、ホーミングして敵に襲い掛かるそれの威力は高い。
- 常に冷静沈着で、年齢に見合わない大人の雰囲気を持つ彼は、契約僧として未熟なオーリにとっては、頼りになる人物だが、彼の決断を計算して事前に上層部に入信許可をもらっていたなど、少し手回しがいいと言うにはあまりな一面も持っている。ただし、それも過去の事件(後述)によって、今は一線を引く形になってしまったイツキという屍姫と自分という契約僧との関係を、新たな可能性で切り開いてくれるのでは……という一抹の期待を含んでのものである。
- なお、一人称の表記は「拙(ボク)」。
- 山神異月(やまがみ いつき)
- 声:中村知世
- 読み切り2作目で初登場した、嵩征の屍姫。主に生前に通っていた高校の制服を着用しており、使用武器はデリンジャーとM945ハンドガン、経文銃。 死因は交通事故で、夢も恋愛もすべて絶たれた未練から屍姫となる。作中に登場した屍姫の多くが「未練」に囚われ、天国に至る戦いを二の次にしている点と、後述の戦闘スタイルの違いも鑑みると、逆に異色の存在と言える。
- そそっかしい性格で、うっかり嵩征を戦いに巻きこんでしまった例から見て取れるようにかなりのドジっ娘、天然。生前は喧嘩もしたこともない普通の女子高生で、かつ温和で泣き虫な性格なため、屍姫としても戦闘能力はあまり高いとは言えない。そのため、戦いでは嵩征のフォローに回る事が多い。戦闘スタイルもマキナのような攻撃的なものでなく、回避を前提とした防御的なものである。
- しかし、当初は天国に至るという打算で生まれた関係が恋心に変わるまでに要した時間はさしたるものではなかった。誰にでもにこやかに接し、他者の痛みに心を通わせる優しさを持った彼女、それでありながら、天真爛漫で隠しごとの出来ない彼女はストレートに好意を嵩征に向けていった。そして、不器用ながらに関係を深めていったが、共通の友人であった鞆春が屍となった事件をきっかけとして、自分の恋心がはっきりとした「未練」と変じており、屍姫と言う自分の存在は確かに異形であると互いに自覚してしまう。そして、その日以来2人に埋めがたい溝は生じたものの、一途に彼女は彼を想い続けている。
- マキナら同様に、主にカタカナで「イツキ」と名前が表記される。
- 藤上(ふじがみ)
- 嵩征と同期に当たる契約僧。自己中心的な考えの持ち主で、屍姫を道具としてしか考えていなかった。常に人を見下した態度をとるため、嵩征からはよく思われていない。ミラム・バルドゥの施した仕掛けによって操られ、殺された。
- 伊佐木修二(いさき しゅうじ)
- 声:杉田智和
- 景世と同じ地区を担当している契約僧(位は大僧都)。既に10程の屍を倒しており、高峰僧正からも信頼される実力者だったが、呪い憑きの屍には敵わず、自身の屍姫と共にバラバラにされて、殺された。原作ではわずか数コマしか登場していない。
- アニメでは景世のサポート役をしており、出番も増えている。屍姫を道具としか見ておらず、一般人を「俗人」と呼び嫌っている。チンピラを一蹴するような体術を持っていたが、水薙生と離れている間にそのチンピラの復讐に遭い殺された。
- 瑠翁水薙生(るお みない)
- 声:平田裕香
- 伊佐木の屍姫。制服を身にまとい、拳銃を装備していたことのみが推測できる。
- アニメではライダースーツを着用し、体術で戦う。伊佐木と共に景世やマキナの活動をサポートする。穏やかな性格で、オーリともすぐに仲良くなった。伊佐木からはかなり酷い言葉を叩かれている。生前、恋人と無理心中を図ったが自分だけが屍として蘇り、その償いとして伊佐木の仕打ちにも耐えていた。伊佐木が死んでただの屍に戻りかけ、貞比呂から「オーリと契約すれば屍姫に戻れるかもしれない」という助言を受けるがそれを断りアキラに撃たれ死亡、亡骸は光言宗に回収された。
[編集] 最高位の僧侶たちと、その屍姫
- 神生真世(かみう しんぜ)
- 光言宗を束ねる大僧正で、”遍照権現”とも称される。当年43歳だが、そうは見えないほど若々しい。長い間その姿を見せる事は無く、最高位会議である求聞持会(ぐもんじかい)に出席した時も簾の奥に身を隠していた。
- オーリの契約僧の儀式に立ち会った際、オーリ以外の人間には不可視であった黒猫を見通していたなど、実力的に他の僧とは一線を画した感がある。また、彼は特別な屍姫と契約しており、それは光言宗開祖が「屍法姫教典」を表す契機となった神仏の権現そのものであるらしい。
- 紫央時花(しおう ときはな)
- 声:堀内賢雄
- 権大僧正。大僧正の下で組織を束ねる光言宗のナンバー2。頭に鉄輪のような冠をつけている。
- 意見対立している僧正たちをまとめ上げている有能な人物。大群打倒という目的の為ならあらゆる手段を取るべきだと考えており、外部不干渉勢力(海外の宗教組織だと推測される)も防波堤として利用しようとしている。
- 立場上冷徹な言動が多いが、マキナと薬草園で出会った時には亡父の偉大さを諭すなどプライベートでは人情味も見せる。自身も十聖の血族で、天遣と仲が良かったらしく、星村家の家庭環境やマキナの幼時もよく知っている。
- 高峰宗現(たかみね そうげん)
- 声:中村秀利
- 光言宗六僧正の一人で、景世の師匠。光言宗総本部の責任者でもある。光言宗最高級の称号「偉家十聖」の一人。神佳の契約僧。景世の師であり、彼からは「オヤジ」と呼ばれ信頼されていた。
- 屍姫を使って屍と戦う現場型の「修法派」に属しており、実務全般を取り仕切る「衆生派」とは対立している。しかし大群という共通の外敵に対しては結束して戦うべきだと考えており、敵を過小評価しない現実的な対応をしようとしている。
- 轟旗神佳(とどろき かみか)
- 声:堀江由衣
- 高峰の屍姫で、彼曰く「最強の屍姫」。腰に太刀と小太刀の2本の日本刀を帯びている知的な女性で、彼の秘書役も務める。「剣姫」(つるぎひめ)の異名を持つ。生前剣術の師として慕ってきた父親を暴漢に殺され、強さを説いてきた父親への失望しながらも捨てきれない父と最強への憧れが未練となって残った。「最強」とは彼女の強さを表すのではなく、未練そのものを表す称号である。本人はこの未練と自分を「ろくでもないもの」と卑下している。その最強への執着心から、剣が折れようが目を眩ませられようが「自分の敵を必ず一刀両断にする」呪いを持つ。
- 梅原鉦近(うめはら かねちか)
- 光言宗六僧正の一人であり、嵩征の師匠、そして冬麻の契約僧。光言宗内の派閥には属しておらず、独自の行動を取っている。
- 初登場時「謎のフランス人」として現れたり、大僧正の勅令による任務中にZENBU NOSE近畿限定(さらに舞妓も?バージョン)フィギュアを買ったり、修行の際に眞姫那、異月、冬麻の3人に自分特製のZENBU NOSEの衣装を着せようとするなど奇行が目立つ。しかし、嵩征の代わりに旺里に稽古をつけたり、その稽古が合理的である所を見ると、中々の切れ者である事と、弟子思いである事が垣間見える。
- 冬麻とのやり取りをコントと言ったり、ZENBU NOSEフィギュアを買っていた事がバレた際に「ワームホール」とか「超常現象」と言い、買っていた事を誤魔化そうとして、マキナ、嵩征、異月の3人にダメ人間全開と言われた。しかし、旺里は景世と同じ趣味という理由で親近感を抱いた。
- 『不動明王剣』と呼ばれる巨大な剣を操る。
- 沢宮冬麻(さわみや とうま)
- 鉦近と契約している屍姫。鉦近曰く「ドSの宇宙から来たドS怪獣」。事有る事に鉦近をいたぶっては楽しんでいる。使用武器は杖(じょう)ではないかと思われる。杖は投擲武器、捕縛用の檻、近接専用の武器として等、多種多様な用途がある。呪いにより暴走したマキナを押さえ込む等、屍姫の中でもかなりの実力者である。
- 星村天遣(ほしむら てんけん)
- 「十聖」星村家最後の家長。マキナの父であると同時に景世の後見人でもあった。植物学を得意としており、大本山に薬草園の開設を発案するなど得意分野を生かした功績をあげている。物語中では故人であるが、景世や紫央の回想でその子煩悩ぶりを窺い知ることができる。
[編集] その他
- 本多(ほんだ)
- 声:神奈延年
- 白江の前任に当たる依海市・八名津市地区の監査官長。屍姫の戦闘の後処理などもこなす。屍姫を「屍を殺す道具」としか考えていない。
- 白江鈴千(しらえ りんせん)
- 声:古島清孝
- 本多の部下で、光言宗の監査部に所属する僧侶。位階は第8巻時点で大僧都。景世の死後、本多が担当していた依海市・八名津市地区の監査官に任じられた。律儀で真面目な性格で、割と融通の効かない点もあるが、相手の実力を素直に認めることも出来るなど判断力に優れる。
- 左右の目の色が違うオッドアイ。口調は礼儀正しいが、効率性や合理性を重視し、事実をそのまま言う為、相手に厳しい言葉を浴びせる事もある。当初は旺里にも厳しい態度だったが、共に戦う内に彼を信じるようになった。
- 意外と面倒見の良い性格であり、監査官の立場にも関わらず自ら志願して、オーリの助勢のために積極的に前線に出ている。
- なお、性別は明言されていないため、現在も不明のままである。依海高校に潜入調査した際には男子用制服を身にまとった一方、6巻カバー裏では女子用制服[3]を身に着けた一幕も描写されている。
[編集] 大群
[編集] 王
「大群」の頂点に立つ者であり、顕現した暁には大群の力の源になると言われ、闇の太陽とも称される。呪物「五部大乗経」典の本来の持ち主であり、三大怨神の一人であると思われるが、詳細は不明。
- 崇神魔縁(スガミ マエン)
- かつてはこの国の王であったが、自らの宿命を呪い、ありとあらゆる物への絶望を込めて経典に自らの血で呪詛を込めた願文を書き、その身を魔道に堕とした。復活後は「崇神魔縁」と名乗り[4]、すべてを許し、すべてを殺すと称する寛大さと圧倒的なカリスマ性を持つ。
- 復活の儀式の際の星の位置が不完全だった為、儀式を行なった陣図から出られないが、それでも絶大な力を誇る。その力は神に通じる力とも言われ、絶対の不死能力を持つリオン・リンを純粋に力のみで殺すことが出来るほど。復活後は束帯をまとい、陣図の中に作られた御殿のような玉座に座っている[5]。
[編集] 教主
王復活の儀式に必要な「五部大乗経」典を扱える、「大群」の上位5体の屍達。「大群」の中でも屈指の力を誇ると思われる。
- 計都(ケイト)
- 「大群」の副将を勤める屍で、その顔にはツギハギのような大きな傷跡が縦横に走るなど、恐ろしげな風貌と屈強な肉体の持ち主である。血を媒介とした呪い憑きであり、自らの血を自在に操り、車や大木ですら両断する。また、触れたところから他者の体内の血を操ることも可能。敵にナメられる事を何よりも嫌い、性格は獰猛・冷酷・残忍でこそあるが、必要に応じて人間を群れに組み込むなど、合理性と冷静さも持ち合わせ、慎重に目的を達成する方針の持ち主である。
- その正体は生前より王に仕えた忠臣「鎮西八郎為朝」その人であり、「計都」の名は「王」復活と言う大願のため、生前の名を封じていたがために名乗っていたものである。そのため、「王」への忠誠心は極めて強く、「王」復活に伴い、それまでの短慮と取れる性格もなりを潜め、忠臣としての性格がより強くなった。ただし、「王」のこととなると極めて感情的になるのは今も同じである。
- 彼の「未練」は「王」への忠義と主を守れなかった無念に他ならず、850年と言う時によってその未練は世に対する深い復讐心と呪いへと転化している。なお、生前は弓の名手として名を馳せた彼であるが、現在は好んで使用していない模様。
- ディフロト・アイギス
- 美少年の屍。見かけこそ普通の少年だが、正体はヨーロッパ最強最古の悪霊王(ヴァルコラキ)の末裔。王復活の儀式に必要な「大神殺し」を持って来日、大群と合流した。
- 日本の文化に興味を持っており、王の力の根源に一族復興のヒントがあると考えて協力している。教主と呼ばれる屍は大群に与してこそいるが、必ずしも王の配下になったとは限らないようだ。
- 現在はグレゴリオと共に「大群」に加わっていない屍を狩りに行っている。彼は「不死者の王」として「死者を集め従える」能力を持っており、この能力によって「大群」の戦力の増強を図っている模様。
- リオン・リン
- 単行本2巻の書き下ろしページで初登場した屍で、チャイナドレスを着た美少女の姿をしている呪い憑き。無邪気な振る舞いの中に屍としての狂気的な思想も併せ持つ。超越者たる仙人が死を克服するために自らを精製して成り果てた存在(僵屍仙と呼ばれている)。「大群」の本拠地を守っていたが、王の復活後は戦線に参加する。
- その体には十の「死」(焼死など)を具現化した鬼が宿っており、リオンをその対象となる「死」から守っている。鬼の力は強力かつ完璧で、どんな武器を使っても、たとえリオンが無抵抗でも、誰も彼女に傷一つ与えることは出来ない。十の死に該当しない殺し方をするか、祟神魔縁のような神通力を使わなければリオンを殺す事は不可能とされている。
- 好みの装飾品はシルバーリング。呪いの媒介もそれを使っているが、一度使うと壊れてしまう為、その都度造り直している。
- ミラム・バルドゥ
- インド人美女の屍で「インドの死戦女神(カーリー)」と呼ばれている。崇拝する女神に速やかに生贄を捧げる為に生まれた超人的な暗殺者たちの頂点に立つ存在。常に何かしらの言葉をぶつぶつと口にしているが、その内容は定かでない。「大群」には後述の作戦のため、その命を投げ出すことを前提として参加することを求められていたが、彼女は赤紗の絶望と決意を目にし、彼の姿に興味を抱いたことから了解の上で参加した。
- 「夢」「悪夢」を媒介とする呪い憑き。常に目を閉じており、「肌」の感覚で周りの状況を把握しているらしい。そして、普段は閉じられている目が見開かれた時こそが彼女の呪いが発動する条件である。彼女と目を合わせたものは深い幻覚の中に取り込まれ、次第に五感をすべて失ってしまう。
- その他の仕掛けとして、粉末状にしたミイラから作り出した呪いの粉で自分の姿を模した暗殺者たちを構成し、操ることができる。それらの材料も往時の暗殺者のものであり、未練もそれに由来する。さらにこれを応用して、自身も暗殺者としての本来の姿と称して、作り物の8本の腕を作り出し、本来のものに加えて計10本の腕にそれぞれ肉斬り包丁を持った姿を取る。
- それらは闇雲に攻撃を仕掛けても粉が飛び散るだけで倒すことはできず、ミイラに含まれている幻覚作用を持った成分を飛散させるだけになる。また、粉を吸い込むことでさらに深い「悪夢」に陥り、最終的には蓄積した粉によって身体を内部から破壊される。
- 光言宗本山に大量の分身込みの単身で乗り込み、場を大混乱に陥れるも、マキナとイツキに本体を発見され、彼女らと交戦。が、それも圧倒、応援に駆け付けた神佳とも互角の勝負を繰り広げた。しかし、オーリに本体を見破られたところを神佳の呪いで一刀両断にされて敗れた。その際、死んだかに思われたが、脳は完全に死滅していなかった。光言宗の女性の身体に憑依し、ロギアと協力して本山の深部に侵入、自らの血肉と引き換えに光言宗本山を清浄に保つ源泉を悪夢に侵し、結界を破壊した。
[編集] 七星
- 北斗(ほくと)
-
- 本名:不明
- 年齢:生誕80年前後
- 誕生日:不明
- 身体:154㎝・44㎏ AB型
- 好きなモノ:人、祭り、りんご
- 嫌いなモノ:孤独
- 特技:動かないこと(1週間以上、同じ姿勢のままでいられる)
- 「七星」の枢要にして頂点に立つ存在、第七星[6]。左目から頬にかけて北斗七星の徴を宿している。見かけこそ裾と袖口が朽ちた巫女装束に身を包んだただの少女に見えるが、虚空を見つめるその眼は全ての本質を見極め、教主や王のそれすら看破していた。また、教主3人がかりで押さえ込んだその力は言うまでもないが、その行動原理は屍の根源「未練と妄執」であるとされ、多くの屍を魅きつける。それは「七星」という群れ自体が北斗の広告に過ぎないと「狭間」に言わしめ、彼をして数々の賛辞を持って称えるほど。また、「七星」に属する屍たちもまた彼女にただならぬ思い入れを持っている模様である。実力においても「狭間」いわく、「最強の七星」とのこと。
- 「王」にこそ一蹴されたものの、「原初の体術」と評された格闘技術を見せ、四肢を千切られてなお喰らいつく執念を見せた。「王」とただ対面しただけで、襲い掛かるかのように飛びかかり、その際に何の計算も迷いも見せなかったことからも彼女の異常性を窺わせようものである。性質上、全く制御を効かず、常に浮かべている空虚な表情からは何の思考や感情も推し量ることはできない。狭間の事を「むしさん」と呼び話し掛けるなど、一応他者の存在を認識してはおり、辛うじて意思の疎通は出来るらしい。
- 狭間(ハザマ)
- 声:大川透
- 「七星」頭目、第一星。顎から首にかけて北斗七星の徴を宿している。口周りに髭を生やし、羽織を羽織った和服の男。多数の蟲の屍を操るが、実際は蟲の群れそのものが本体とのこと。表に見せている自身の人に見える肉体の、主に両腕をムカデやミミズと言った蟲に変えて攻撃する他、自分自身でもある蟲の群体そのものが武器となる。王復活の儀式では北斗に代わり、5人の教主の1人を務め、「大群」副将である計都からも「戦い辛い」と評されるほどの実力者である。
- 「理」と「知性」を兼ねそろえた「七星」としても珍しく激情に走ることはないが、滅びすら楽しみと見込んで敵を見逃すなど歪んだ快楽主義者である。強い執着や衝動を見せる相手には満足げな笑みを浮かべる一方、愛や想いと言った人間的感情を見せる類の人間や屍姫に対しては夾雑物が混じった下らないものと切り捨てる。すべては「性」のためと掲げる「七星」のまとめ役であり、「七星」の眼目「今、この時に従うこと」を定めたのは彼に他ならない。一方で目的のためなら計算高く立ち回っても見せるなど食えない様子も見せる。
- 赤紗の過去と深い関わりを持っているらしい。
- 雷輪(イズワ)
- 「七星」第四星[7]。舌に北斗七星の徴を宿している。顎に無精髭を生やし、フード付きのパーカーを着た男。棺を利用して、自らの呪いを増幅させ「ひそひそ様」という幸運を与える都市伝説になりすまし、携帯電話をかけてきた相手を殺していた。性格として、不遜で高慢な態度を常に崩さず、自信過剰な様が窺える。
- 呪いをかけた電話を媒介として、自分の分体を作り出す事ができる。マキナをも圧倒する程の戦闘力を誇ったが、その高い能力故に油断して「棺」を失い、動きを止められたところをマキナに殺された。赤紗曰く、その能力は大群内では上の下に位置するとの事。
- かなり早い時期に死んでいるため、7巻の巻末おまけ漫画では他の「七星」たちに存在が無かったことにされつつある。
- 重無(エナ)
- 「七星」第五星[8]。腹部に北斗七星の徴を宿している。巨大な鈴を持ち、眼鏡をかけた美少年の屍だが、なぜか「天才美少女口寄せ師」と自称している。性格は極めて嗜虐的で色々と問題はあるが、口寄せ師としての能力は高く、生者の怨霊(生魎魅(いきすだま))を作る技術を応用して多数のヒトガタを作り出す。手にする鈴は死霊の手によって高速回転し、敵の身体を抉る武器にも、敵からの攻撃をはじく盾にもなる。
- 前述した通り彼の『呪い』は生魎魅を操ることであるが、戦闘においてはより平易な、前段階の呪いである死霊の操作を多用する。現世の「理」に縛られない屍やヒトガタは彼の意のままとなり、屍姫に対しても、一度に10秒と言う極めて短い時間ではあるが、死霊を憑依させることによって身体を何度でも自由に操ることができる。この操作は対象が現世よりかけ離れるほど、その効力はより強化されるものである。
- 元は芸術家である師の助手を務める庵(イオリ)という名の少年だったが、死のあがきから生まれる生の輝き、強いてはそれすらも凌駕する「死という妄執」に憑かれた師によって絞殺されてしまう。その後、師は庵の死体を山奥へ運び、彼を使って作品を仕上げようとした。師は力尽き、少年は屍として復活する。その師の名前こそがエナである。復活した重無は師の妄執を引き継ぐかのように各地で少年少女を誘拐、殺害し作品を作り続けるが、後に北斗に妄執を向けるその有様を狭間に見出され、七星の一員となった。
- 前述したとおり、「重無」は「庵」の死体に別人の「未練」が宿った結果、誕生した屍である。よって、その「呪い」も脳に依存することなく、全身を破壊されるまで存在できるという稀有な存在となっている。そのため、依海高校で行われたマキナとの闘いの中で、通常の屍であるなら死ぬほどの損傷を受けてなお生き続け、「重無」の性格を表しその呪いも強化されていった。しかし、死闘の末、遂に「重無」という未練は消滅し、残った「庵」の身体は挟間が回収した。
- 好物はホタテ。
- 忌逆(イサカ)
- 「七星」第三星[9]。左手に北斗七星の徴を宿している。白髪をオールバックにした、顎の割れている初老で長身の男。額には深い皺が刻まれている。服装としてはスタンドカラーのシャツの上にコートを着用。
- 見かけこそ落ち着いており、学者然とした雰囲気や老獪ささえ見せるが、慇懃無礼な言葉遣いと時折見せる表情からある種の陰険さと残酷さを見出すのは容易である。彼は多くの屍に見られる直接的な妄執でなく、自ら作り出す、呪い「陣地」の中で相手を弄び、観察することを楽しむ等、相当屈折した「性」の持ち主である模様。
- 彼の「陣地」は自らの悪夢を具現化したもので、一度その陣地に入れば彼の許可がなければ入ることも出ることもできず、陣地内の構造を指先一つで操ることもできる。また、その効果範囲も依海高校の校舎をすっぽり覆うほどと、屍全体から見ても破格のものである。
- 歪質(ヒズチ)
- 「七星」第二星[10]。髪の一部を編んで房にした青年の姿をした屍。凶悪な性格だが喧嘩っ早く、頭屋からは「少年チンチン君」などとよくからかわれている。
- 頭屋(トーヤ)
- 「七星」第六星[11]。身体は人間だが首から上が五つの風船からなっており、そのうちの一つに落書きのような六つの目と歯をむき出した口(北斗七星の徴)が描かれている。口元は動くらしい。
[編集] 屍
- 穢人(エジン)
- 「大群」に属する群れの一つで、カラスの集合霊。その体は数千の黒い羽によって形成されており、物量を生かし、徹底的に逃げに徹することで、神佳の足止めを行った。最終的には敗れるが、彼女を2日間も足止めした事に満足して消滅する。死面と同じく「棺持ち」でこそなかったものの、「大群」内では強力な部類の屍であったとのことである。
- 死面(しめん)
- 計都の部下。赤紗と共に大麟館を襲撃して、景世を死に追い込む。武器は長柄の鎌。正確には屍ではなく肉を持つ怨霊ということだが、性格は屍の大概の域に入る。内包する肉に憑依する能力を持ち、この能力で他人を操ったり、他の屍の肉を取り込んで自身を強化する。
- 景世の死に怒るマキナに肉体のほとんどを破壊され、残った一部は赤紗の新たな「棺」を作る材料にされた。
- グレゴリオ・ヴラウブニル
- アイギスに仕える青年の屍。主人であるはずのアイギスを「ロト」と呼ぶなど、言葉遣いは対等もしくは辛辣でさえあるほど不遜で、その態度はまったく遠慮しないものであるが、それは彼をより良い方向へ導く為に厳しく接しているのであり、彼には絶対の忠誠心を持っている。
- 容姿として黒のロングヘアーと合わせたかのような黒のロングコートを身にまとい、普段からほとんど表情を変えることがない。武器として、黒いサーベルを使う模様。
[編集] 呪術者
- 鹿堂赤紗(ししどう あかしゃ)
- 声:宮本充
- 元・光言宗権少僧正筆頭の僧侶。高峰の下で修行していた頃は景世や貞比呂と同室であり、兄弟子である景世に敬愛を抱いていた。当時は将来を嘱望されていた模範的な僧であったが、5年前にとある小規模な屍の群れを討伐するため結成されたチームに加わった際、起こった事件により光言宗を背信、当時療養中であった自らの屍姫をも殺している。以後は長く行方をくらませてきたが、景世の元に現れ、自ら「大群」なる群れに所属していること、それは光言宗を滅ぼすためであることを明かした。
- 赤紗のそれを加えて8名もの屍姫を投入したに関わらず、討伐隊がなぜ全滅したのかも、彼と彼の屍姫のみがなぜ生き残ったのかも、討伐隊の死に様と屍姫の有様の異様さも不明のまま、彼は黙として語ろうとしない……。ただ、わかることは彼が光言宗と屍姫を強く憎悪していること、その瞳の奥に宿る絶望が、屍のそれよりずっと重く、深いことだけである。真の目的も「死の国」建国の果てにあると述べており、光言宗を潰すこともその目的の一部に過ぎないらしい。
- 「大群」においては当初、強力な屍を発生させ、群れの拡充を図る仕事も担っていたが、生きた僧侶の参加が不可欠であった王復活の儀式に参加したことをきっかけとして、王に「死の国」建国の案を献策する他、各方面への作戦立案や指揮伝達等の役割を表面化させている。よって、彼の行動は単なる狂気だけでなく、屍の間を立ち回って先を見通す確かな判断力と強固な信念に裏付けされた実行力、何より忍耐心を備えた性格に基づくものと言える。ただし、根は意外と素直らしい。
- 常に長着物と羽織の色無地を着用しており、そのためか戦闘において近接戦を好むタイプではない。自作の法具や道具を駆使し、後述の座壇『奇想蓮華』を使用した戦い方をする技巧派。
- 奇想蓮華
- 赤紗の使用する座壇。光言宗を抜ける際に本山から奪った1級の触媒である経典を媒介として増幅された能力である。概要は自らの手で殺した屍の「呪い」を保存し、壇に閉じ込め使用すること。屍と比べ、威力と精度こそ落ちるものの、非常に強力。名称の由来は屍が四方に突き出した腕がまるで蓮の花のように見えるため。
- また、「棺」を触媒として得ることによって、物理的に実体化させた「肉玉」に応用することも可能。その全体像は人面がいたるところに付着した巨大な肉塊であり、これ自体も質量を持ち攻撃する事が可能である。また、肉の一部を切り離して独自に行動させることもできる。
- 当然、外法中の外法であり、その反動は術者本人にまで及んだ。当初、触媒として使用していた経典すら消失したほどである。後に新たに作成した「棺」を触媒として得るとその影響は軽減されたようではある。これには棺の材料として、自らと同じく人間である景世の肉体の一部を使用できたというのが大きい。
- ロギア・C・ギュスターヴ
- 自ら「人形使い」を名乗るブードゥーの邪術師(ボゴール)。「神になる法」(即身成仏)を教授してもらう為に赤紗に協力している形で「大群」に参加している。「神」もしくは「死」に対して強い興味を抱く典型的魔術師の一人であるが、言動は意外と軽く、飄々とした雰囲気を持ち、結構へたれた様子も見せる三枚目である。 赤紗に対しては同じ穴の狢と言う同属意識も持っており、次第に友情らしきものが芽生えさせているようである。
- 赤紗と同じく人の身であるので「大群」の中では何かと浮きがちであり、また戦闘においても屍には及ばないため、ブードゥーの様々なスキルを利用した裏方仕事が彼の「大群」における主な役割である。本人曰く「専門は生きてる人間」だそうだが、戦闘において「イェン」という名の少年のゾンビを使役したり、薬品を混ぜた赤土を媒介にして肉のように仕立てることによって死者の未練を実体化させる事まで出来、他に専門外とも思える腹中虫すら取り扱っている。また、「大神殺し」に付肉し、使用可能な状態にしたのも彼の仕事である。
- 初登場した際には黒い礼服にシルクハットを被り、その上片眼鏡と仰々しい服装を取ったが、これは彼の神の「仕様」と称したため、彼本人のセンスではないらしい。事実、その後はラフな服装を度々見せている。
[編集] その他の屍
- 水島(みずしま)
- 呪い憑き。生前は依海高校の女生徒(クラスはD組)。誰からも相手にされない日々を過ごしており、その孤独に耐え切れず自殺サークルに参加するが、サークルの主催者である赤紗によって三人の仲間と共に屍として再生された。自分の受けた痛みを縁を結んだ相手に強制的に、かつ数倍にして返す呪いを使ってマキナを苦しめるが、自殺した場所に旺里が供えた色紙(水島の名前と、弔いの言葉が書かれていた)を見て動揺したところをマキナの攻撃を受けて大ダメージを負う。逃げようとしたところで赤紗と出会い、屍から普通の死体に戻されて死亡。遺体は赤紗の座壇『奇想蓮華』に吸収された。
- 季四辺 鞆春(きしべ ともはる)
-
- 年齢:亨年18
- 嵩征の親友で、読み切り2作目に「冬花」という名前の妹と共に登場。女性にモテるタイプで、近隣の女子高生からは「プリンスQ」の異名で呼ばれるほどのイケメンだった。嵩征の良き相談相手であり、誰よりも嵩征のことを理解していた。
- 後に本編にも回想の形で登場し、嵩征と彼との間に起こったその後の経緯が語られる。妹と共に交通事故で死亡し、彼は未練のあまり屍と化して、自分を事故死に追いやった人間を次々と殺害したという。死亡原因からか、車を支配するという呪いを持ち、操った車で相手を轢く等の強力な攻撃を行う。
- 生前の頃の陽気で優しい気質は皆無となり、残忍な笑みを浮かべ、加害者達だけでなく何の罪も無い一般人をも惨殺した。嵩征、イツキに対しても微塵の容赦もなく襲い掛かり、友だった自分を殺すのかと嵩征を葛藤に陥れたが、最期は梅原と冬麻によって再び殺された。嵩征に対してイツキを「人間」と見なすか「屍」と見なすかを決意するきっかけを作った人物でもある。
- 萩野(はぎの)
- 声:中井和哉
- アニメオリジナルキャラ。自らを「カリスマ」として慕っていた女性達とハーレムをして暮らしていた。七人の女性の遺体を警察に見つかり、マンションの二十階から飛び降りたが、屍として再生された。本人は「吸血鬼になった」と思い込んでいた。戦闘時には蝙蝠のような姿になり、飛行能力がついた。
- 四巴輝流(よつは ひかる)
- 声:こやまきみこ
- アニメオリジナルキャラ。大麟館によく遊びに来ていた。高速道路で起きた事故により死亡したが、「遊びたい」という未練から二人の子供と共に屍と化した。遊びと称して人を惨殺していた。その屍と融合して、巨体な屍になることができる。マキナと闘っていたが、旺里が持っていた大麟館の子にあげた絵(自分が描いた絵)に反応し動きを止めて、マキナによって攻撃を食らい、分裂されてマキナに殺された。
- 御咲 君(おさき くん)
- 声:飯塚雅弓
- アニメオリジナルキャラ。人気絶頂の歌手だったが、元々体が弱く、体調を崩して療養していたが死亡。だが「もっと歌いたい」という未練から屍として蘇った。以後、彼女の歌で稼ごうとするマネージャー(声:浜田賢二)とヤクザ達によって守られ、ファンの前にも姿を見せず、CD販売のみで活動していた。感情の起伏が激しく些細な事で怒り、人を殺す。口からはマキナを簡単に吹き飛ばす程の衝撃波を放ち、戦闘時には巨大な鳥のような姿になって戦う。なお登場した回のエンデイングテーマは、彼女の声を担当した飯塚の歌が使われた。
[編集] 一般人
- 犬彦瑞樹(いぬひこ みずき)
- 声:大浦冬華
- 依海高校生徒会に所属し、1年総括を勤める少女。校内一の情報通で、行動派。生徒会としての活躍も目覚しく、教師陣も一目置くほど。
- 正義感が強く、他者のトラブルを見過ごせない性格の姉御肌。ロングヘアーと、女子としては長身なこと、ややタレ気味な瞳が飄々とした人柄を表していると言える。そのため、多少の危険は覚悟の上で行動する主義。ところで、旺里たちとは小学校からの付き合いで、彼女によく付き合わされている模様である。
- 勝気で男勝りな印象の通り、言葉遣いも行動も乱暴だが、実は照れ隠しらしい。繊細な心配りも出来、状況判断力も高く、屍やヒトガタと言った人知を越えた事実を事実と受け止められるだけの精神力も持ち合わせている。
- ミントパイポ(激強)を愛用し、よく咥えたそれは彼女のトレードマークにもなっている。男の名前に聞こえるからか、自分の苗字を嫌っているが、周囲からはかなりの頻度で呼ばれている。
- 牛島尋維(うしじま ひろしげ)
- 声:奈良徹
- 旺里のクラスメイト。ちょっと妄想癖が激しい文化系の不良。恥ずかしいポエムを書いている。
- 巨乳好き(お胸様信者)で春日望を慕っているが、あまり相手にされていない。旺里、墨鳥とトリオで行動する事が多い。
- ちなみに旺里が春日の手をつないだ時には「地平線(ホライゾン)」、春日が旺里に手作り弁当を渡した時には「おっぱい飢饉」など様々な迷言を残している。
- 墨鳥(すみとり)
- 声:庄司将之
- 旺里のクラスメイト。剣道部に所属している。冷静沈着な性格で、物事に動じない。
- 春日望(かすが のぞみ)
- 声:丸山美紀
- 旺里のクラスメイトの少女。胸が大きく、牛島からは「お胸様」と呼ばれている。
- 1話で人食いビルの肝試しに参加して屍に殺されかけるが、マキナに助けられる。以後も屍に関する事件に巻き込まれる事が多い。旺里に惹かれている。
- 理子(りこ)
- 声:堀江由衣
- 大麟館の責任者として、館の子供達を育てている女性。細い目が特徴の眼鏡美人。子供達に深い愛情を注ぐ一方、多少の事では動じない豪胆さもある。景世とは昔からの付き合いで、彼の仕事については知らなかったが心から信頼していた。景世の葬儀の際には気丈に喪主を務めた後、オーリの前で号泣した。
- 読み切り版の第1作には、彼女によく似たキャラクターが登場している。性格はかなりの天然。
[編集] 読み切り版の登場人物
- 遠岡アキラ(とおおか あきら)
- 声:悠木碧
- 年齢:享年15
- 読み切り1作目の主人公。屍姫。主な武器はショットガン。
- 貞比呂をこき下ろす場面もあるが、心の奥底では信頼している。戦闘では複数のショットガンを使った距離を問わない戦い方を好み、時には自分の肉体ごと屍を撃つという捨て身の戦法を行う事もある。
- アニメでは旺里がアルバイトをしている喫茶「パルテノン」で、旺里と一緒に働いている。アニメのみの設定では、人を傷つけることが出来ない屍姫の中で唯一人を殺すことを許されている屍姫。
- 本編未登場。
- 壬生貞比呂(みぶ さだひろ)
- 声:諏訪部順一
- アキラの契約僧。『十大寺』の住職。顔を横切る一文字の刀傷が特徴。『貞比呂の愛のメモリー』なる近辺の女性の詳細なデータが記録されたファイルを持っており、かなりの女好きである。
- アニメでは喫茶「パルテノン」の店長で、前後に店名の入ったTシャツを着ている。うっかり失言しそうになることが多く、その都度アキラからきつい肘鉄を食らう。5年前は監査部にいたが、現在はアキラと共に光言宗の遊撃班に属しており、アキラの弾丸で座壇を放つことができる。修行時代は景世や赤紗と同房。
- 本編には名前だけ出ている。
以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。
[編集] 書誌情報
- 1巻 2005年08月22日発行 ISBN 4757515065
- 2巻 2006年02月22日発行 ISBN 4757516266
- 3巻 2006年08月22日発行 ISBN 4757517386
- 4巻 2006年12月22日発行 ISBN 4757518242
- 5巻 2007年05月22日発行 ISBN 9784757520165
- 6巻 2007年10月22日発行 ISBN 9784757521346
- 7巻 2008年02月22日発行 ISBN 9784757522206
- 8巻 2008年06月22日発行 ISBN 9784757523012
- 9巻 2008年09月22日発行 ISBN 9784757523791
- 屍姫パーフェクトガイド 屍解教典 2008年9月発行 ISBN 9784757523692
- 単行本9巻までの作品データの他、読み切り版の第1作が「屍姫-魄(はく)-』というタイトルで掲載されている。
[編集] テレビアニメ
『屍姫 赫』(シカバネヒメ アカ)のタイトルで、2008年10月より全国U局系各局、BS11デジタル、AT-Xにて放送中。1クール予定。
2009年1月より第2期として『屍姫 玄』(シカバネヒメ クロ)の放送が発表されている。
[編集] スタッフ
- 原作:赤人義一
- 企画:田口浩司、武田康廣、森山敦
- 企画協力:清水一秀、松崎武吏
- プロデューサー:山賀博之、川崎とも子、倉重宣之、柏田圭一
- 制作プロデューサー:白石直子、瀧ヶ崎誠
- ストーリー・脚本:會川昇
- キャラクターデザイン:久保田誓、貞方希久子
- シカバネデザイン:小島大和
- プロップデザイン:杉山了蔵
- メカプロップデザイン:田村勝之
- 色彩設計:油谷ゆみ
- 美術監督:松本浩樹
- 美術設定:児玉陽平
- 撮影監督:山田豊徳
- 編集:瀬山武司
- 音楽:住友紀人
- 音響監督:三間雅文
- 音響制作:テクノサウンド
- 音楽制作:スターチャイルドレコード
- アニメーション制作:GAINAX、feel.
- 企画協力・制作:GANSIS
- 監督:むらた雅彦
- 製作:屍姫製作委員会
[編集] 主題歌
[編集] オープニングテーマ
- 『Beautiful fighter』(第2話-)
- 作詞:atsuko、作曲:atsuko・KATSU、編曲:KATSU、歌:angela
[編集] エンディングテーマ
- 『My story』(第1話-第3話・第5話-)
- 作詞:atsuko、作曲:atsuko・KATSU、編曲:KATSU、歌:angela
- 『眠れる星の蒼い砂』(第4話)
- 作詞:只野菜摘、作・編曲:住友紀人、唄:飯塚雅弓
[編集] 各話リスト
| 話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 死が舞う | 會川昇 | むらた雅彦 | 貞方希久子 | |
| 2 | 遊戯のつづき | 渡辺敬介 | |||
| 3 | 夜の声 | 小竹歩 | 小島大和 | ||
| 4 | 惨美歌 | 佐々木奈奈子 | 杉山了蔵 氏家嘉宏 相坂ナオキ[12] |
||
| 5 | 背信僧 | 木村隆一 | 木村晃一 田村勝之[13] |
||
| 6 | 妖走の果て | むらた雅彦 | 神原敏昭 津田尚克 |
相坂ナオキ[14] | |
| 7 | 偽言魂 | ひいろゆきな | 貞方希久子 | ||
| 8 | 安らぎ | 水島精二 | 佐伯昭志 | 横井将史 | |
| 9 | その胸にトキメキを | 高柳滋仁 むらた雅彦 |
むらた雅彦 | 萩原弘光 浜津武広 相坂ナオキ[15] |
|
| 10 | 地に星 | 木村隆一 | 長谷川ひとみ | ||
