ゴルフ場
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ゴルフ場(ゴルフじょう)とは、スポーツの一種であるゴルフをプレーするために設計された施設をいう。ゴルフコースなどとも呼ばれる。通常は、全部で18のホール(Hole、「穴」の意)から構成され、各ホールには規定の打数(パー、Par)が定められている。ボールを打ち出す場所(ティーインググラウンド、Teeing ground)からカップまでの距離が、1ホールの距離である。18ホールすべてを合計して「全長xxヤード」(ゴルフでは通例として、アメリカの距離単位「ヤード」を使用する)という。18ホールの規定打数を合計して「パーxx」と言い、パー72を採用するコースが最も多い。各ホールの長さや、コースの全長は用途によって多様である。
ゴルフ場は大きく分けて、レジャー用途のために易しく設定されたものと、競技用途のために難しく設定したものの、2種類に分類される。
また、一連のプレーを行うためのゴルフ場とは別に、ゴルフの練習を目的として設置されたゴルフ練習場と呼ばれる施設がある。
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[編集] コースの設計
ゴルフ場(ゴルフコース)の特性を出すには、とりわけゴルファーたちが苦手意識を持つバンカーや池を、コースのどの位置に設定するか、グリーンの大きさ、フェアウェイの幅の広さ、ラフ(フェアウェイを外した場所)の芝の深さをどのくらいにするか、など様々な要素が関係している。 カップが置かれるグリーンひとつを取ってみても、傾斜がひとつひとつ異なっている。その時々の風の向きや強さも違うため、ゴルフ場のコース・コンディションに1つとして同じものはない。競技者の見えない場所にトラップを配置するようなトリッキーなレイアウトもあれば、一見したところ平易に見えるものの巧妙に落とし穴が配置されている場合もある。例えば立ち木の枝ひとつが巧妙にボールの飛行線上に張り出している、などといった「簡にして妙」なレイアウトは、設計者対競技者という試合そのものとは別の闘いを演出し、それがゴルフという競技の奥深さの一要素となっている。 設計者が競技者に対して仕掛ける技巧の一つに、視覚のマジックがある。グリーンに向いて両脇から中心に向って背丈の低い/高い樹木を配置することにより実際よりも遠く/近くに錯覚させる手法や、ティーグラウンド上のマーカーを微妙にずらしたりティーグラウンドに僅かな傾斜を付けたりすることを通じて競技者が無意識のうちに危険な方向に打ち出すよう仕向けたりする手法などが、一般によく知られている。或いはまた、ハザード(バンカー・池など)や樹木の相互の位置関係を通じて如何に競技者の心理に必要以上のプレッシャーを掛けるか、といった点もレイアウト上の重要な考察要素である。 これら千差万別なレイアウトのゴルフコース間でスコアの客観的評価を容易ならしめるために、コースレートが設定される。 プロスポーツ・競技としてのゴルフや上級者向けに難易度の高いゴルフ・コースが珍重される一方で、ビギナーや社用接待用に敢えて難易度を抑えた(例えば初心者にありがちなシャンクを想定して右側のOBを少なくするなど)レイアウトのコースもあり、設計は即ちどのような利用層を想定したゴルフ場とするか、というゴルフ場の経営理念と表裏一体であると言うことができる。 また単に競技上の難易度を盛り込むだけでなく、森林・山岳・河川湖沼・海岸・荒野・田園・寺社仏閣などの歴史建造物あるいは人工建造物・場合によっては民家に至るまで、その他土地々々の風物を借景として如何に配置するかが、設計者の腕の見せ所であり醍醐味でもあると言えよう。これらの巧みな"仕掛け"が、元々の地形や環境をできるだけ活かした上で設計されていることも真価を図る尺度の一つとなると言ってよい。
[編集] ゴルフ場の地域的な特徴
山岳地帯をそのまま開発するため、ゴルフ場は地域的な違いも大きい。気候条件が芝の性質などの環境状況に影響するために、構成する要素は同じであっても各国のコースには違いが見られる。例えば、プロ選手であっても、自国のコースにだけ慣れている場合には、他国へ遠征した場合に、現地のゴルフ場の特性に慣れる必要が生じる。アメリカのコースと、ヨーロッパのコースにも地域的な特徴の違いがあらわれる。たとえばグリーン上でパットを打つ時には、グリーンの速さを計算しなければならないが、この速さは国ごとに特徴が見られ、一般に日本のグリーンは、他の国のグリーンに比べ遅く、日本のプロ選手は、アメリカの速いグリーンに順応するには、一定の努力を要することが指摘されている。フェアウェイを外したときのラフの深さも、日本やヨーロッパのラフは比較的浅いが、アメリカのコースのラフは非常に深い。
[編集] ゴルフ場の運営
ゴルフ場の運営方法には大きく分けて2つの種類がある。
[編集] メンバーシップコース
会員制のゴルフ場のこと。運営にあたっては、会員が資金を持ち寄りクラブを作る、またはゴルフ場経営会社がゴルフ会員権を発行して会員を集める。 日本では、ゴルフ場の約9割がメンバーシップコースである。 プレーするには、会員になるか、会員の同伴または紹介が必要である。しかし、実際には会員が少ないなどの理由でビジター(非会員)でも会員の紹介なしで受け入れているゴルフ場も多い。
[編集] パブリックコース
特定の会員への優遇なしに、平等にプレーできるゴルフ場のこと。公営ゴルフ場にこの形態が多いが、民営のパブリックコースもある。 メンバーシップコースとの大きな違いは、会員がいない、または会員においても優先的にコースを使う権利がないということである。
[編集] バブル景気とゴルフ場
日本においては、ゴルフ場は企業の接待に多く利用され、バブル景気時代に建設ラッシュが起きた。1988年に施行された総合保養地域整備法(リゾート法)もそれに後押しする形となった。1990年代には日本のゴルフ場の総数は2,000を超える数にまで増加した。ゴルフ場の開発は、環境破壊に繋がるとの批判もある。
ゴルフ場の利用する権利と結びついたゴルフ会員権は、実際の価値を超えた相場を構成することがあり、主にバブル景気時代には、ゴルフ場経営者に対する預託金よりも高くなり、特定のゴルフ場でゴルフのプレイを楽しむ権利としてよりも、投資対象・また保持者の地位としての会員権売買が盛んとなった。しかし、その後のバブル景気の崩壊以降ゴルフ場利用者は激減し、会員権の相場も急激に落ちた。返済すべき預託金も支払うことが困難となったゴルフ場も現れ、倒産したり、他の企業に買収されたりするゴルフ場も少なくなかった。
[編集] 農薬による健康被害
日本において、バブル期以降のゴルフ場において、コースの整備にかかる人件費を抑制するため、主に雑草を予防する目的での農薬が大量に散布された。なかには農薬散布の結果、コース上の芝まで枯れてしまい、枯れた芝に塗料を塗って繕うような悪質なゴルフ場も存在した。このことにより主に毎週コースを利用するヘビーユーザーの間で、残留農薬などによる「ゴルフ場症候群」と呼ばれる後のシックハウス症候群に似た健康被害を及ぼした。近年では雑誌などで症例が取り上げられたことにより、農薬散布の量を控えて健康や自然環境に配慮するゴルフ場が大半となっている。
[編集] ゴルフ練習場
ゴルフの練習場は、ゴルフコースに併設されている場合があるほか、単独でいわゆるゴルフコースとは別に存在する。ゴルフの練習場には、実際にクラブを用いて低位置からボールを打つ練習をするもの、グリーンのみが設置されていて、その上でパッティングの練習をしたり、そこに向けてアプローチの練習をしたりする施設がある。前者は、指定された場所から、所定の空間に向けて順次ゴルフボールを打つのみで連続したプレーを行わず、また、ボールの回収を当人は行わないことから、俗に打ちっぱなしと呼ばれる。
「打ちっぱなし」練習場は、通常、ボールを打つための打席が同一方向に向けて並んでおり、そこからフェンス・ネットなどで囲われた空間に対してゴルフボールを打ち出す。目標としてグリーンないしはホールを模したものが設けられていたり、飛距離の参考とすべき目安が設けられているケースがある。主にパター以外のゴルフクラブのスイングの練習に用いられる。
費用は球数に応じて計算され、このほかに入場料その他の定額費用が課されるケースがある。
設置には打球の飛ぶためのスペースが必要となり、ある程度広い場所を確保する必要があるが、ゴルフコースそのものよりは小さなスペースに集約的に設けることもできることから、都市部近辺などにも設けられている。打席を集約するために、打席部分を複数階層の構造にしたりする例が見られる。
一部郊外にて設置されているゴルフ練習場には、通常のゴルフコースに用いられる芝の上から打球を行うことができる施設があるが、人工芝など天然芝を模した設備の上から打球を行うケースが日本などでは多く見られる。

